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会計用語集

日本記帳代行センターでよく使われる会計用語集になります。
以下にない内容は、お電話かメールでお気軽にお問合せください。

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Q青色申告
A

1青色申告とは

2青色申告のメリット

3青色申告のデメリット

4白色申告との違い

 

■青色申告とは

青色申告とは、事業所得や不動産所得、山林所得がある納税者が、日々の経費や収入を複式簿記等の手法に基づいて帳簿に記載し、その帳簿から正しい所得や税額を計算して申告する制度です。

複式簿記の必要が無い白色申告に比べ、正規な帳簿による申告の為、税務署や金融機関における信頼を得ることができます。

 

■青色申告のメリット

青色申告承認申請書を管轄の税務署に提出することによって、青色申告を行うことが出来るようになり、次のようなメリットを受けることが出来ます。

 

・65万円の特別控除

複式簿記での帳簿付けを行い、貸借対照表を作成することによって65万円を、簡易簿記(※損益計算書に記載する事項だけを記帳する方式)で帳簿付けを行った場合には10万円を課税所得から差し引くことができます。これを青色申告特別控除と言い、上記の額を無条件に利益から引くことができるという制度です。

 

・損失の繰越し(3年間)が可能

損失が発生した場合、その損失を翌年に繰り越せないのが原則ですが、青色申告の場合は翌年以後3年間繰越すことが出来ます。

 

・家族の給与を経費として落とせる

通常、夫から配偶者に渡したお金は「生活費なのか給料なのか区別することが難しい」ものなので、同居の家族への生活費は経費として認められていませんが、事業主の家族を従業員として雇用する場合、その給与を必要経費として課税所得から差し引くことができます。

※その年の3月15日までに「青色事業専従者給与に関する届出書」を管轄の税務署に提出しておく必要があります。

※白色申告の場合は、配偶者は86万円、その他の親族は一人につき50万円に限り課税所得から差し引かれます。

 

[注]青色申告での申告を行う為には、青色申告を行うための申請書「青色申告承認申請書」が必要となります。

提出期限は「事業開始日から2か月以内又はその年の3月15日まで」となっているのでご注意ください。

(例):事業開始日が5月20日の場合・・・7月20日まで

事業開始日が2月10日の場合・・・3月15日まで

 

■青色申告のデメリット

複式簿記での帳簿付けを行ったり、領収書などの書類の管理や貸借対照表を申告書に添付が必要であったり、白色申告に比べて手間がかかります。

 

■白色申告との違い

[ 青色申告 65万円控除 ]

・記帳の義務

正規の複式簿記

 

・記帳の概念

発生主義

 

・特別控除

65万円

 

・決算書の作成

「損益計算書」、「貸借対照表」

※全て記入が原則

 

・特典

主な特典

・最高65万円の特別控除

・家族への給与が必要経費になる

・赤字損失分を3年間繰越できる

 

・申請手続

「青色申告承認申請書」家族に給与を支払う場合は、「青色申請事業専従者給与に関する届出書」を管轄の税務署に提出

 

[ 青色申告 10万円控除 ]

・記帳の義務

簡易簿記

 

・記帳の概念

発生主義

 

・特別控除

10万円

 

・決算書の作成

「損益計算書」「貸借対照表」

※一部未記入でも可

 

・特典

主な特典

・10万円の特別控除

・家族への給与が必要経費になる

・赤字損失分を3年間繰越できる

 

・申請手続

「青色申告承認申請書」家族に給与を支払う場合は、「青色申請事業専従者給与に関する届出書」を管轄の税務署に提出

 

 

[ 白色申告 ]

・記帳の義務

無し

 

・記帳の概念

現金主義

 

・特別控除

無し

 

・決算書の作成

「収支内訳書」

 

・特典

家族やスタッフの給与の一部が必要経費になります

※配偶者が86万円まで、それ以外が50万円まで。

 

・申請手続

無し

Q預り金
A

1 預り金とは

2 預り金の特徴

3 預り金の種類

■預り金とは

預り金とは勘定科目の一つで、源泉所得税や社会保険料など、従業員や取引先や他人から一時的に預かっている金銭で、預かった者又は変わって第三者に支払いをするために管理するお金です。基本、返済期限は決算日の翌日から起算して1年以内のものをいいます。

預り金はワン・イヤー・ルール(1年基準)が適用され、1年を超えるものについては、長期預り金勘定で処理されます。これらの科目は固定負債となります。

 

■預り金の特徴

預り金は一時的に預かっているお金のことで、返済を行うまでは会計上「負債」に計上します。会社で扱われる預り金の仕訳では、社会保険料預り金などが代表的な預り金です。

預り金には種類が複数あり、それぞれ支払いをする時期が異なります。

特源泉所得税や住民税、社会保険料などは、その支払期日までに納付しなければ延滞税、不納付加算税といった税金を追加して支払わないといけないペナルティが出てきます。

会計上、源泉所得税、住民税、社会保険料などの補助科目を設け、残高や期日の管理を行うことが推奨されています。

 

■預り金の種類

預り金の種類としては、従業員から受け取る社会保険料預り金、税金預り金などがあります。

 

・社会保険料預り金

役員や従業員が負担する社会保険料の預り金です。

・税金預り金

役員や従業員に支払った給与など、支払った報酬などから源泉徴収する所得税などの預り金です。

・預り保証金

営業取引によって生じる営業保証金や入札保証金のことを指します。

alall・役員従業員預り金

役員や従業員の社内預金、身元保証金などの預り金を指します。

Q圧縮記帳
A

1圧縮記帳とは

2圧縮記帳をなぜ行うか

3圧縮記帳の注意点

 

 

■圧縮記帳とは

圧縮記帳とは、国庫補助金や工事負担金等で利益を得た場合に行う会計処理です。

一定要件の下、取得した補助金による利益にかかる税金を、将来に繰り延べ処理を行うことが可能となります。

 

圧縮記帳の会計処理には次のような方法があります。

・損金経理により資産の帳簿書価格を減額する方式(直接減額方式)

・利益剰余金から圧縮積立金として積み立てる方式(利益処分方式)

・損金経理により圧縮引当金勘定により処理する方式

 

また、圧縮記帳には法人税法が規定しているものと租税特別措置法が規定しているものがあります。

 

 

■圧縮記帳をなぜ行うか

法人税法上、取得した補助金に対して原則として課税されることなっています。

例えば200万円の補助金を取得すると、圧縮記帳を行わない場合は取得した200万円に課税が行われ、80万円の法人税が発生します。

(法人税率:40%計算)

 

しかし、これでは本来の補助金の効果を最大限に発揮することが出来ない為、圧縮記帳を行うことで、その事業年度で取得した補助金による利益に対する課税を行わないようにすることが出来ます。

 

[圧縮記帳を行う場合の例]

補助金:200万円

購入物:500万円

 

国から200万円の補助金を取得し、500万円で備品購入を行った場合の仕訳は次のようになります。

 

・補助金

借方:預金 200万円 / 貸方:国庫補助金受贈益 200万円

 

・備品購入

借方:備品 500万円 / 貸方:預金 500万円

 

200万円の補助金を取得した為に、圧縮記帳を行わない場合にはこの200万円に対して80万円の法人税がかかります。

 

補助金を200万円取得しても、その半分近くが税金として税金として支払うことになると、経営者によってロスの大きい処理となります。

 

そこで、圧縮記帳を行うと次のような処理となります。

・圧縮記帳の仕訳

借方:固定資産圧縮損 200万円 / 貸方:備品 200万円

 

 

■圧縮記帳の注意点

圧縮記帳は、非課税になるのではなく、あくまでも税繰り延べ処理です。

初年度だけが課税を回避出来る方法であって、耐用年数が終わるまで処理を続けるのでその点の注意が必要です。

Q粗利
A

1 粗利とは

2 粗利率の計算

3 業種による収益構造の違い

 

■粗利とは

粗利とは、売上総利益のことをいいます。会社の運営において、経費の全てはこの粗利から支払われる為、最も重要な科目と位置づけられています。

 

粗利は、次の式によって算出されます。

 

「粗利 = 売上高 - 売上原価」

 

例えば、150円で商品を仕入れ、200円で販売すると、次のよう粗利を算出出来ます。

 

「粗利 = 200円 - 100円」

→粗利 = 100円

この場合、100円が会社の儲けとなります。

 

 

この粗利がどのくらい出るのかによって、会社が提供しているサービスや商品の魅力を測ることが出来ます。

 

 

 

■粗利率の計算

粗利率とは、粗利の額を売上で割ったパーセンテージのことをいいます。

粗利率は、粗利を売上で割ることで算出出来ます。

 

「粗利率 = 粗利 ÷ 売上」

100円の商品を10個仕入れ、1個200円の売上を出す場合、次のようにして粗利率が求められます。

 

2,000円の売上 – 1,000円の仕入れ = 1,000円の粗利

 

「粗利率 = 1,000円 ÷ 2,000円」

→粗利率 = 50%

 

この場合、粗利率が50%と求められます。

 

 

 

■業種による収益構造の違い

粗利は、売上原価によって左右されるもので、業種によってその収益構造が異なる為、その一例を記載します。

 

[小売業、卸売業の場合]

他社からの商品の仕入原価が売上原価となります。

粗利を求める計算式は、「粗利 = 売上高 - 仕入原価 」となります。

 

[製造業の場合]

自社で製造した製品が売上原価となりまる。

粗利を求める計算式は、「粗利 = 売上高 - 製造原価」となります。

 

※製造原価には、工場で働く従業員の人件費や、機械、設備の減価償却費、電気代なども含まれます。

 

Q一時所得
A

1一時所得とは

2一時所得にかかる税金

3一時所得の注意点

 

 

■一時所得とは

一時所得とは、所得税における課税所得の区分の一つで、労働や資産の譲渡による対価ではない所得のことをいいます。

一時所得に該当するケースの一例として、次のようなものがあります。

 

・懸賞や福引きの賞金品

・競馬や競輪の払戻金

・生命保険契約による一時金

・損害保険の満期返戻金等

・落し物を拾った際の報労金

 

労働の対価として得られるような所得ではなく、一言でいうとたまたま偶然に発生した所得が一時所得にあたります。

 

 

■一時所得にかかる税金

競馬や競輪の払戻金等、一時所得としてみなされるものは課税対象となります。

しかし、取得した金額の全ての額に対して課税が発生するのではなく、一時所得額は次の算式によって求めることが出来ます。

 

一時所得 = 総収入金額 - その収入を得るために支出した金額(注) - 特別控除額(50万円)

 

(注)「その収入を得るために支出した金額」とは、「その収入を生じた行為をするため、又は、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限る」とみなされています。

 

 

例えば、競輪で1枚の車券を購入し、60万円の払戻金が発生した場合の一時所得を求めると、次のようになります。

 

総収入金額 - その収入を得るために支出した金額(注) - 特別控除額(50万円)= 一時所得

60万円   -                  100円               -       50万円        = 9万9,900円

 

上記の計算式に基づき、一時所得は9万9,900円となります。

 

 

確定申告時に必要となる納税額は、上記の計算式により算出された一時所得の1/2の金額を、給与所得などの他の所得と合算し、所得控除額を差引くことで求めることが出来ます。

 

 

■一時所得の注意点

一時所得を求める際の計算式にある「特別控除額」の50万円は、一案件ごとに発生するのではなく、一時所得全体に対してかかるものとなります。

 

例えば競輪で2レース(2案件)払戻金が発生した場合、次のような計算式となります。

 

①競輪で1枚の車券を購入し、60万円の払戻金が発生

②競輪で1枚の車券を購入し、40万円の払戻金が発生

 

総収入金額     -  その収入を得るために支出した金額(注) - 特別控除額(50万円)= 一時所得

60万円+40万円   -            100円+100円               -       50万円        = 49万9,800円

 

 

上記のような計算式となり、2つの案件が発生したことで特別控除額が「50万円+50万円 = 100万円」とはならず、特別控除額は50万円である点をご注意ください。

 

 

香典や見舞金、宝くじの当選金は一時所得にはならないので、課税対象にはならず、非課税となります。

Q一年基準
A

1 一年基準とは

2 正常営業循環基準とは

3 一年基準の適用対象

 

 

■一年基準とは

一年基準とは、貸借対照表において、流動・固定計上区分を分けるためのルールの一つです。

 

一言でいうと、「これは流動資産・流動負債なのか?それとも固定資産・固定負債なのか?」を決定する為のもので、ワン・イヤー・ルール(one year rule)とも呼ばれています。

 

決算日後1年の間に精算又は期限が到来する資産・負債をそれぞれ流動資産・流動負債とし、1年を超える資産・負債は固定資産・固定負債といいます。

 

実際の資産や負債の区分にあたっては、はじめに正常な営業循環(営業サイクル)内にあるかどうかで分類する「正常営業循環基準」を適用し、その次に「一年基準」を適用して分類するという手順となります。

 

 

■正常営業循環基準とは

正常営業循環基準とは、貸借対照表において対象となる資産・負債が、流動資産・負債に区分されるかどうか判断するためのルールの一つです。

 

営業サイクルの中にある項目を流動資産・流動負債とする基準であり、具体的には、貸借対照表上で、現金→仕入→商品→販売→売上→現金といった会社の通常の営業活動で生じる資産(負債)を流動・負債を流動項目として判断するもので、流動固定分類の基本ルールであるワン・イヤー・ルールを補足するものです。

 

資産や負債の区分は、正常営業循環基準で判断できなかったものには1年基準を適用し、「流動」と「固定」の項目を分けることになります。

 

 

■一年基準の適用対象

一年基準の適用対象として、次のようなものがあります。

 

・経過勘定のうちの前払費用

・長期貸付金

・定期預金等の期限が設定されている預金

・リース債務

・役員等長期借入金

・長期未払金など

Q一括償却資産
A

1一括償却資産とは

2一括償却資産のメリット

3一括償却資産の注意点

 

 

■一括償却資産とは

一括償却資産とは、法人が取得した価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産で、一括償却の適用を受けたものをいい、その資産の合計額を3年間にわたって税務上の一括均等償却をする際に計上するものです。

 

法定耐用年数や資産の種類に関係なく、3年間で均等償却をすることが出来ます。

 

 

一括償却資産として適用されるかどうかは、次の点を抑えておいてください。

 

・取得した価額が10万円以上20万円未満であること

・3年間にわたって、上記の範囲内の価額の合計額を、一括均等償却できること

・「一括償却資産」という資産勘定であること

 

 

 

■一括償却資産のメリット

 

・[減価償却費の計算方法が簡単]

3年にわたって一括均等償却を行う為の、税務上の計算が難しいのではないかといった心配が不要なほど、「計算方法が簡単」という点が1つ目のメリットといえます。

 

例えば、15万円のパソコンを購入した場合を見てみます。

取得価額を3年間で均等償却するので、

 

15万円 ÷ 3 = 5万円

 

上記の計算で求められた5万円が、1年間の減価償却費です。

 

例のケースだと、初年度5万円、翌年度5万円、翌々年度5万円ずつの

償却となります。

 

 

・[固定資産税の対象外となる]

取得価額が10万円以上、20万円未満の償却資産で、税務会計上3年間で一括償却しているもの(一括償却資産)は、償却資産の申告対象外となります。

 

 

 

■一括償却資産の注意点

 

・一括償却資産を行い、事業縮小や災害などによって3年間の償却が終わる前に一括償却資産を除却したとしても、3年間の償却が終わるまで償却を終了することが出来ません。

 

・一括償却資産として処理できる資産に対し、通常の固定資産として処理を行うと「償却資産税の課税対象」となります。

Q移動平均法
A

1 移動平均法とは

2 移動平均法の平均原価の求め方

3 移動平均法と総平均法

4 移動平均法の特徴

 

 

■移動平均法とは

移動平均法とは、仕入のつど購入金額と受入数量の合計から単価の平均を計算し、払出し単価(売上原価)を求める方法です。

 

※平均原価法は、取得した棚卸資産の平均原価を算出し、その平均原価によって期末の棚卸資産の価額を求める方法です。

 

 

 

■移動平均法の平均原価の求め方

平均原価を求める場合、次の式によって算出することが出来ます。

 

「平均原価 = (受入棚卸資産取得原価 + 在庫棚卸資産金額)÷(受入棚卸資産数量 + 在庫棚卸資産数量)」

 

棚卸資産の受け入れ時点の平均単価を随時計算し、払出し単価を求めることが出来ます。

 

 

 

■移動平均法と総平均法

平均法である移動平均法と総平均法には、次のような違いがあります。

 

[移動平均法]

仕入れがある度に残高、受入高の平均によって払い出し単価を計算する方法をいいます。

 

 

[総平均法]

繰越高と当期の受入高の平均によって、払い出し単価を計算する方法です。

 

 

 

■移動平均法の特徴

移動平均法を用いることによって、期中であっても棚卸資産の払出し単価を求めることが出来るので、経営における販売状況を随時把握することが出来るという特徴があります。

 

一方、総平均法を用いる場合には、平均原価を求めるのは期末の時のみとなります。

 

この総平均法に比べると、棚卸資産の受け入れの都度、平均原価を求める移動平均法を用いることによって、実務上の手間が発生することとなります。

 

移動平均法では算出の手間はかかりますが、期中の払い出し単価の把握をしたい場合には必要となる算出方法です。

Q医療費控除
A

1医療費控除とは

2医療費控除の対象となるもの・ならないもの

3医療費控除の5つのポイント

 

 

■医療費控除とは

医療費控除とは、年間10万円を超えた病気やケガなどの医療費を申告することで、税金の一部が戻ってくるという制度です。

控除の対象となるのは、自分のものだけではなく生計を共にしている親族のために支払った医療費です。

 

控除額は、次の計算式で求めることが出来ます。

 

医療費控除額(上限200万円) = 一年間に支払った医療費の合計額 - 保険金や損害賠償金などで補てんされる金額 - 10万円又は年間所得が200万円未満の場合は所得金額の5%

 

 

例:年間所得が360万円、医療費が50万円、出産育児一時金が30万円の場合

50万円(年間医療費) - 30万円(出産育児一時金) - 10万円 = 10万円(医療費控除額)

 

 

医療費から差引く保険金には、次のようなものがあります。

 

・任意の互助組織から医療費の補填を目的として支払を受ける給付金

・医療費の補填を目的として支払を受ける損害賠償金

・出産育児一時金や家族出産育児一時金

・高額療養費など健康保険から支給されたもの

 

 

■医療費控除の対象となるもの・ならないもの

医療費にかかる全てのものが、医療費控除として扱われるわけではありません。

ここでは、医療費控除の対象となるものと、ならないものの一例を挙げます。

 

 

医療費控除の対象となる主なものは、次の通りです。

・医師に支払った診察費や治療費

・治療の為に支払った鍼灸師、マッサージ師などに支払った費用

・治療の為に購入した松葉杖などの費用

・病院に支払う入院費用

・通院にかかる交通費

・助産師による分娩の介助費用や出産費用

・虫歯の治療費

 

 

医療費控除の対象とならない主なものは、次の通りです。

・健康診断の費用

・美容整形の手術代

・予防注射にかかる費用

・医師や看護師への謝礼金

・入院中のクリーニング費用

・健康食品やビタミン剤

・眼鏡、コンタクトレンズの購入費用

 

 

 

■医療費控除の5つのポイント

医療費控除において抑えておくべき5つのポイントを、いかに記載します。

 

  • 年間の医療費が10万円を超えていること

年間10万円を超える医療費が発生した場合、医療費控除を受けることが出来ます。

 

  • 医療費控除の対象者

医療費控除の対象となるのは自分のものだけではなく、生計を共にしている配偶者や親族のために支払った医療費も対象となります。

 

  • 医療費控除は5年前まで遡れます

医療費控除は、申告を5年前まで遡って行うことが出来ます。

 

  • 世帯で最も所得の大きい人が申告を行う

医療費控除は、世帯で最も所得が大きい人が申告する必要があります。

 

  • 住民税の減税

医療費控除を申告することによって課税所得が下がり、住民税が軽減されます。

 

 

Q受取配当金
A

1 受取配当金とは

2 益金に算入されない受取配当金

3 益金不算入の対象となるもの

 

 

 

■受取配当金とは

受取配当金とは、所有する株式によって受取る配当金のことをいいます。

 

他の法人から受け取る利益の配当や、剰余金の分配、投資信託及び特定目的信託の収益の分配などが、受取配当金と呼ばれています。

 

 

 

■益金に算入されない受取配当金

二重課税の問題が生じる為、受取配当金は益金として算入されないといった特徴を持ちます。

 

企業では利益が出た場合には配当金として株主に分配されます。

企業の出した利益に対して税金を支払う必要が出、株主が配当金を受け取ることによって課税されると、二重課税となってしまいます。

 

その為、株主に対して支払われる配当金については、税金分を引いた利益からなっており、益金不算入とすることとされています。

 

 

 

■益金不算入の対象となるもの

受取配当等の二重課税をなくす為、受取配当等の益金不算入の規定により、益金不算入の対象となるものの一例を以下に記載します。

 

・株などの利益の配当

・剰余金の分配

・協同組合等の出資分量分配金

・外国子会社の配当

 

 

一方、益金不算入の対象とならないものの一例は次のようなものが対象です。

・基金の利息

・保険会社等の契約者配当金

・協同組合等の事業分量分配金

 

 

 

受取配当金の全てが、益金不算入になるとは限りません。

 

保有割合が25%未満の会社から受け取る配当金については、50%だけが益金不算入とされます。

 

株式取得のために要したとされる支払利息は、益金不算入とされる配当金の金額より、控除されます。

Q受取利息
A

1 受取利息とは

2 受取利息と支払利息

3 受取利息の仕訳の例

4 他の関連する勘定科目

 

 

 

■受取利息とは

金融機関に預け入れた資金に対する利息の受け取り分のことを、受取利息といいます。

 

受取利息は、以下のようなものから発生します。

・銀行等の金融機関への預貯金(普通預金、金銭信託、貸付信託など)

・有価証券(国債、地方債、社債など)の利子

・手形割引料

 

受取利息は、これらの金融上で得た利子を処理する勘定科目です。

 

 

■受取利息と支払利息

銀行等の金融機関への預貯金によって生じる利息は、勘定科目は受取利息として計上します。

 

一方、受取利息とは異なり借り入れた金銭にかかる利子や利息を支払った場合には、勘定科目は支払利息として計上します。

 

 

 

■受取利息の仕訳の例

受取利息が入った場合、仕訳は次のようになります。

 

例1:普通預金の利息1,000円が、通帳記帳された場合

借方     金額     貸方     金額

普通預金   1,000円   受取利息   1,000円

 

 

例2:取引先に対して、貸付金の利息の20,000円が入った場合

借方     金額     貸方     金額

普通預金   20,000円   受取利息   20,000円

 

 

 

■他の関連する勘定科目

受取利息と関連する勘定科目として、次のようなものがあります。

 

[受取利息配当金]

銀行等へ行った預貯金の利子や、貸付金の利息等、金融上で得た利子を処理する勘定科目において、受取配当金と併せて受取利息配当金があります。

 

 

[有価証券利息]

受取利息との区別に迷うもので、国債や地方債、社債等の債権から発生する有価証券の受取利息として、有価証券利息というものがあります。

 

有価証券利息は、売買を目的とする有価証券から得られる利息のことを指します。

有価証券利息における有価証券には、株式以外にも社債、国債といった有価証券が含まれます。

 

Q裏書
A

1 裏書きとは

2 裏書譲渡の取引3種類

3 手形の裏書の3つの効果

 

 

 

■裏書きとは

裏書きとは、手形を所持した人の履歴のことを指します。

 

手形とは、支払期日(満期日)にその券面を持っている人がその金額を現金化できる有価証券です。

満期日の前であっても、第三者に譲渡することによって、資金化出来るという特徴があります。

 

そういった特徴から、手形は人の手を渡ることがあり、その際に生じる譲渡の履歴(手続き)のことを裏書きと呼びます。

 

 

 

■裏書譲渡の取引3種類

裏書譲渡について、次の3種類の取引があり、貸方借方は次のようになります。

 

[手形の裏書きを行ったケース]

手形を裏書きすると、受け取った手形は無くなります。

その為、受取手形勘定が減少することになるので、受取手形勘定の貸方に記入します。

 

 

[手形を裏書きされたケース]

このケースは、商品を販売した際に、代金の代わりとした裏書きされた手形を受け取ること場合になります。

手形を受け取る(増加)為、受取手形勘定の借方に記入することとなります。

 

 

[自分が振り出した約束手形を裏書譲渡されたケース]

自分が振出した約束手形が、自分のところに戻ってきた場合です。

この場合、手形の受け取りが生じるので一見増加に思えますが、自分で振り出したものが戻ってきた場合は、手形の代金を支払う義務が無くなったことを意味するので、支払手形勘定の借方(支払手形勘定の減少)に記入します。

 

 

 

■手形の裏書の3つの効果

手形の裏書を行うことによって、以下のような効力があります。

 

①権利の移転

裏書をすると、手形を振り出した人に手形金額を請求する権利が、裏書によって譲渡された人に移ります。

 

 

②担保

最終的にその手形の所持者は、振り出した人から請求するはずの金額を、変わりに裏書人のいずれかの人から請求することができます。その為、安心して手形を譲り受けることができるようになっています。

 

 

③資格の授与

裏書譲渡によって、現在の所持者まで裏書が途切れずに続いていることで、手形上の適法な権利者と認識されます。

裏書が連続している手形を持つことで、自分が正当な権利者であると見られ、手形金額の請求、取立てを行うことが出来ます。

 

Q売上
A

1 売上とは

2 売上と利益の違い

3 売上と利益の例

 

 

 

■売上とは

商品を販売したりサービスを提供することで、相手から代金を受け取ります。その代金が売上です。

 

販売やサービスの提供によって稼いだお金が「売上」となり、売上の総額のことを「売上高」といいます。

 

事業を行う上では、この「売上」をいかに伸ばしていくかが大切です。

 

 

 

■売上と利益の違い

売上を大きくすることによって、会社の売上高は増加しています。

しかし、事業を進める上で「売上」のことだけではなく、「利益」についても理解しておく必要があります。

 

利益は、売上から経費を差引いたものをいいます。

 

例えば、大きな売上であったとしても、その分経費が大きいと会社に残るお金(利益)が小さくなってしまいます。

 

この利益が、会社に最終的に残るお金なので、売上と利益を区別して考え、利益を増やしていくことが事業を行う上で非常に重要となります。

 

 

 

■売上と利益の例

売上と利益の違いを、以下の例で見てみます。

 

例・A社:A社は1個100円でリンゴを販売しています。1つのリンゴを仕入れる為に40円がかかり、100個販売しました。

 

A社の売上は、100円 × 100個 → 10,000円です。

仕入れにかかる金額が、40円 × 100個 → 3,000円となります。

 

A社の利益は、売上から仕入れ値を差引いた6,000円となります。

 

 

例・B社:B社は1個80円でリンゴを販売しています。1つのリンゴを仕入れる為に15円がかかり、100個販売しました。

 

B社の売上は、80円 × 100個 → 8,000円です。

仕入れにかかる金額が、15円 × 100個 → 1,500円となります。

 

B社の利益は、売上から仕入れ値を差引いた6,500円となります。

 

 

売上だけを見ると、A社の方が大きくなります。

しかし、最終的に会社に残るお金(利益)は、B社が大きくなっていることがわかります。

 

売上高と利益が必ずしも比例するわけではないので、売上と利益を区別して事業を行うことが大切です。

 

 

Q売上原価
A

1 売上原価とは

2 売上原価の特徴

3 期末に行う棚卸し

4 3種類の原価計算

 

 

 

■売上原価とは

販売業であれば商品を仕入れる時にかかる費用、製造業であれば製造する時にかかる費用のことをいいます。

 

会社の儲けを考える時には、売上と利益を区別して理解しておく必要があります。

利益(会社の儲け)は、売上から仕入れ値を引いたものです。

 

売上原価は、小さければ小さいほど会社の儲けが大きくなります。

 

 

 

■売上原価の特徴

仕入れた金額が全て売上原価にはなりません。

1,000円の商品を10個製造し、2,000円で5個販売すると売上は1万円になります。

 

この場合、売上原価は「製造費:1,000円 × 製造数:10個」の1万円ではありません。

 

売上原価は、「販売数:5個 × 製造費:1,000円」の式にて算出されるの5,000円となります。

 

このように、売上原価は実際に販売されたものが対象となり、求めることが出来ます。

 

 

 

■期末に行う棚卸し

棚卸しとは、店舗や倉庫にある商品、製品の個数を数え、保管状態を確認し、在庫価値を求めることです。

 

売上原価と売上高は比例関係を持っており、売上高によって売上原価が増減します。

この売上原価は期末にならないと算出出来ないので、期末になると会社で残っている商品、製品の個数をチェックする棚卸しが行われます。

 

 

 

■2種類の原価計算

原価計算には、「直接原価計算」、「全部原価計算」の2種類があります。

 

[直接原価計算]

「直接変動費」と「固定費」に費用を分ける方法です。この方法を用いることによって、限界利益などの指標が明確になりますが、計算が複雑なので手間がかかります。

 

 

[全部原価計算]

売上原価に含まれる費用について、変動費、固定費は問わず、工場の費用かどうかを見る計算方法です。計算は簡易ですが、変動費、固定費の把握には適した方法ではありません。

 

Q売上諸掛
A

1 売上諸掛とは

2 売上諸掛の2つの種類

3 売上諸掛の仕訳例

 

 

 

■売上諸掛とは

商品を販売する時にかかる費用のことを売上諸掛といいます。商品を販売する時にかかる費用には、客先への郵送費や、運賃などがあります。

 

売上諸掛には、自社で負担するケースと先方が負担するケースがあります。

 

 

 

■売上諸掛の2つの種類

売上諸掛には、「自社負担」と「先方負担」の2種類があります。

自社負担の場合は、次のような勘定科目を用います。

 

・発送費勘定

・支払運賃勘定

 

 

先方負担の場合は、「立替金」勘定で処理します。

 

自社負担と先方負担の勘定の違いは、次のようなものです。

 

 

[発送費勘定]

売上諸掛を当社が負担する取り決めをした場合に、売上諸掛は「発送費」勘定となります。

 

 

[支払運賃勘定]

売上諸掛を先方が負担する取り決めの場合、当社が支払ったときには「立替金」勘定となります。

後日代金の請求を行う等して、販売代金とまとめて請求するものです。

 

 

 

■売上諸掛の仕訳例

例えば客先への発送料を自社で負担した場合は、仕訳は次のようなります。

 

例:A社に商品を30,000円で掛で売り上げ、送る際の郵送費1,000円を自社で負担し、現金で支払った場合。

借方                 貸方

売掛金:30,000      売上:30,000

発送費: 10,00     現金:10,00

 

 

 

先方負担の場合の売上諸掛の場合は、当社負担の場合のような発送費勘定を使用せず、立替金勘定、または売掛金勘定を用います。

 

例:当社は商品30,000円を掛で売り上げ、郵送費用の1,000円は先方が立替払い行った。

 

借方              貸方

売掛金:30,000       売上:30,000

立替金: 1,000       現金: 1,000

 

Q買掛金
A

1買掛金とは

2掛取引について

3買掛金と未払い金

 

■買掛金とは

買掛金とは、商品やサービス等の納品を受けているが、対価を支払っていない費用のことをいいます。

購入を行い、支払いが後日のものが買掛金となります。

 

例えば1万円のパソコンに繋ぐケーブルを購入し、支払いが翌月の場合、1万円の買掛があるということになります。

 

売掛金とは対をなすもので、買掛金に対して売掛金は「商品やサービスを先に提供し、代金を後から受け取る」ものです。

 

 

■掛取引について

1日に何度も取引きを行う企業では、毎回現金が使われているわけではなく、何億円という取引きを行う際などに現金を用意するのは現実的とはいえません。

取引きを行う際には、「掛取引」と呼ばれる取引きがあります。

掛取引とは、取引先同士で商品等の売買を行う際に、売掛金と買掛金を相殺することが出来るものです。

 

[ 掛取引の例 ]

・A社がB社に対して50万円のWEBサービスを提供

・A社がB社から60万円の製品を購入

 

A社がB社に対して50万円のWEBサービスを提供したとします。

先にサービスを提供し、費用は後日回収する掛取引の場合、A社はB社に50万円の売掛金がある状態となります。

後日、A社がB社から60万円の製品を購入したとします。

60万円の支払い美務がA社に発生しますが、この60万円の支払いに対し、売掛金の50万円を相殺することが出来ます。

結果、A社は差額の10万円をB社に支払う、ということが出来るのが掛取引です。

 

 

■似て非なる買掛金と未払い金

買掛金と未払い金は、将来支払わなければならない費用という点では同じですが、一部で意味が異なるので注意が必要です。

 

「買掛金」とは、自社の主たる商品・材料を仕入れた場合に使用します。

「未払金」とは、自社の商品以外の取引で発生した費用(光熱費や賃料)に対して使用します。

 

 

Q会計ソフト
A

1 会計ソフトとは

2 多種多様な会計ソフト

3 会計ソフトを選ぶ注意点

 

 

 

■会計ソフトとは

取引が発生するとお金の出し入れが生じます。お金の流れを把握する為に、仕訳をまとめ、帳簿への記帳が必要となります。この帳簿への記帳を行うツールとして、「会計ソフト」があります。

 

帳簿はパソコンが無かった頃は手書きで行われていましたが、パソコンが普及してからは、効率も良い会計ソフトを使っての記帳を行われることが多くなりました。

 

会計ソフトを使うことによって、非常に簡単に、スピーディーに記帳を行うことが出来ます。

 

 

 

■多種多様な会計ソフト

会計ソフトには、たくさんの種類があります。個人事業・法人といった事業形態や、会社の規模、業種などによって、どの会計ソフトを使うのが適しているかソフト・バージョンが異なります。

 

会計ソフトには、大きくは「インストール型」と「クラウド型」の2種類あります。

インストール型は、自前のパソコンに会計ソフトをインストールをし、使うことが出来るようになります。

インストール型の会計ソフトの一例として、「弥生会計」や「ミロク」、「勘定奉行」などがあります。

 

月額費用や、毎年更新の際の更新費用などは、会計ソフトの種類によって様々です。

 

 

クラウド型は、年々シェアを拡大しており、会計事務所とデータの共有も容易で、ネット環境があれば使用できるといった特徴があります。

 

クラウド会計ソフトの一例としては、「freee」、「MFクラウド会計」、「弥生オンライン」といった種類があります。

 

これまでパッケージとして用意していたインストール型の会計ソフトも、クラウド対応が出来るよう機能の幅が広がっています。

 

 

 

■会計ソフトを選ぶ注意点

様々な種類の会計ソフトに対し、選ぶ際の注意点として次のようなものがあります。

 

・顧問税理士が使っている会計ソフトと同じものを選ぶ。

・会社規模や、業種によって選ぶ。

・個人、法人といった事業形態によって、個人事業主向け、法人向けの会計ソフトを選択。

・操作性や機能の違いによって選択。

・クラウド型かインストール型かで選択。

 

Q確定申告
A

1確定申告とは

2確定申告が必要となるのは

3青色申告と白色申告

 

 

■確定申告とは

確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間に生じたすべての所得金額、所得税額を計算し、翌年の2月16日から3月15日の間に管轄の税務署に申告・納税を行い、所得税と住民税を確定するためものです。

 

例えば、平成27年5月15日に個人事業を開業した場合、平成27年5月15日~平成27年12月31日までの期間の所得金額と所得税額を計算し、平成28年2月16日~3月15日の間に確定申告を行います。

※3月15日が土日祝の場合は、3月16日が提出期限となります。

※申告時期を過ぎてからでも申告することが出来ます(期限後申告)。申告が遅くなればなるほどペナルティとして延滞税が加算されていくので、申告時期にご注意ください。

 

 

確定申告には「青色申告」、「白色申告」といった申告の種類があり、種類によって控除額などが異なります。

場合によって、「確定申告をしなければいけない人」と、「確定申告を行うことが出来る人」と分かれます。

 

 

■確定申告が必要となるのは

会社経営など事業を行っていると必要で、会社員であれば会社が社員の所得税を計算して天引きする仕組みとなっているので、税金のことは特に考える必要がないものだというイメージがあるかもしれません。

 

事業主は確定申告が必要ですが、会社員であっても確定申告を行うことでメリットが出るケースがあります。

 

[確定申告が必要となるケース]

・個人事業主

・給与としての所得が2,000万円以上の人

・給与所得と退職所得以外の所得の合計が20万円以上の人

・賃料などの不動産所得がある人

・土地、家などの売却を行った人

・忘れ物、紛失物等の謝礼の受け取りがあった人

 

 

[確定申告をした方が良いケース]

・1年間に10万円以上の医療費の支払いが発生した人(医療費控除を受けられます)

・自宅のリフォームや家屋の購入の為にローンを組んだ人(住宅借入金特別控除を受けられます)

・天才や災害、盗難などで住宅、家財に損害を受けた人(雑損控除を受けられます)

・自治体やNPOへの寄付を行った人(寄付金控除を受けられます)

・年の途中で会社を退職して、無色のまま年末調整を行っていない人

・年末調整の際に、生命保険や損害保険の保険料の控除を行っていない人

 

 

 

■青色申告と白色申告

確定申告書用紙は、「青色申告」と「白色申告」があります。

 

複式簿記での帳簿付けを行うことにより「青色申告での確定申告」を行うことが出来、65万円の特別控除や、家族の給与を経費として落とせるといったメリットがあります。

 

[注]青色申告での申告を行う為には、青色申告を行うための申請書「青色申告承認申請書」が必要となります。

提出期限は「事業開始日から2か月以内又はその年の3月15日まで」となっているのでご注意ください。

(例):事業開始日が5月20日の場合・・・7月20日まで

事業開始日が2月10日の場合・・・3月15日まで

 

青色申告での申告を行わない場合、「白色申告での確定申告」となります。複式簿記は必須ではないですが、青色申告を行う場合のような節税のメリットはほとんどありません。

Q貸倒引当金
A

1貸倒れとは

∟貸倒損失とは

2貸倒引当金とは

 

 

1貸倒れとは

貸付金や売掛金などで処理をした後、現金を回収する前にその取引きを行った相手企業が倒産してしまうと現金を取り戻すことが出来なくなってしまいます。

このように、貸付金や売掛金などを回収出来ず、損失となることを「貸倒れ」といいます。

 

また、貸付金や売掛金などの、回収が不能となった際の費用のことを「貸倒損失」と呼び、貸倒損失は損金に算入されます。

 

 

貸倒れが発生すると、売上として見込まれている金額が入らないということになり、会社にとって大きな痛手となります。

 

そうした貸倒れに備え、「貸倒引当金」というものを用意し、貸付金や売掛金の回収が難しいと予測された時点で予め計上を行うことになります。

 

 

 

2貸倒引当金とは

貸倒引当金とは、貸倒れが発生する前に、予め回収が困難だと予測される貸付金や売掛金などの債権の金額を見積もり、用意することです。

 

必ずしも現金が回収できるとは限らない中で、貸倒引当金を確認することによって危険な状態を予測することが出来ます。

 

予め、債権のリスクに応じて適度な比率で引当金を積んでおくことによって、いざ取引先の企業が倒産となり、債権の回収が不能となった場合に大きな損失を被るリスクを回避することが出来ます。

 

また、貸倒れが期をまたいで発生した場合には、違う年度で収益と貸倒損失が発生してしまい、帳簿の金額の整合性が取れなくなってしまいます。貸倒引当金を用意しておくことによって、貸倒引当金の範囲内で処理を行えるようになり、帳簿の整合性を保てます。

 

 

貸倒引当金の仕訳をする場面は、次の3点です。

①決算時に貸倒引当金を繰入れた時と、戻入れた時

②実際に貸倒れた時

③前期以前に貸倒れとして処理したものが、当期に回収できた時

 

Q勘定科目
A

1 勘定科目とは

2 勘定記入のルール

3 勘定科目の例

 

 

■勘定科目とは

「勘定」とは、取引が発生した際に記録する集計表を指します。

記録する際に、「資産、負債、資本、収益、費用」の5種類に分類することが出来、これをさらに細分化したものを勘定科目と呼びます。

 

この5つの種類は、次のようなものが該当します。

・資産:会社の持っている財産のことを指します。現金や売掛金などが資産になります。

・負債:会社の負っている債務のことです。借入金や買掛金などが負債となります。

・純資産:資産から、負債を差し引いたものです。

・収益:売上などの収入のことです。

・費用:材料や設備など収益を得るためにかかるお金のことです。

 

取引を帳簿へ記録する時は、性質が同じものを分類して整理し、集計を行っていきます。

 

 

 

■勘定記入のルール

勘定記入には、借方、貸方の記載方法として、次のように決目られているルールがあります。

 

・取引によって現金が増加した場合 → その金額を借方(左側)に記入を行う。

・取引によって現金が減少した場合 → その金額を貸方(右側)に記入を行う。

 

借方、貸方の記帳を行うことで、お金の流れを把握することが出来ます。

 

 

 

■勘定科目の例

勘定科目の一例を以下に記載します。

 

・役員報酬

→決まった時期に、決まった金額で支払われる役員への報酬です。

 

・給与手当

→従業員の給与のことです。

 

・旅費交通費

→業務において必要な旅費や交通費のことで、「通勤定期代、出張旅費、時間駐車場代、高速代」といったものが該当します。

 

・消耗品費

→使用に応じ、消耗していくもの。例えばコピー用紙やトイレットペーパー等がそうです。

 

・車両費

→ガソリン代や車両保険、修繕、自動車税、車検代等などが該当します。

Q企業会計原則
A

1企業会計原則とは

2企業会計原則で求められる正確な会計処理

3企業会計原則:「一般原則」の抑えておくべき7つのポイント

 

 

 

■企業会計原則とは

企業会計原則とは、1949年に企業会計制度対策調査会が公表した会計基準で、企業が会計処理を行うときの基本ルールのことです。

 

 

会社法の第四百三十一条に、次の条文が入っています。

 

「株式会社の会計は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする。」

 

ここでいう「公正妥当と認められる企業会計の慣行」というのは、「企業会計審議会」が定めた企業会計原則や、財務会計基準機構の「企業会計基準委員会」が定める会計基準などのことを指しています。

 

企業会計原則は法律的な規制として存在してはおらず、長年の会計処理の慣習として公正妥当と認められたものが要約されたものです。会社法で「企業会計原則を遵守しなければならない」と明文化されているので、企業会計原則に従って、全ての企業が財務諸表の作成を行い、全ての公認会計士が監査を行います。

 

 

■企業会計原則で求められる正確な会計処理

事業者が会計処理を行う場合に、企業会計原則に乗っ取った、正確な会計帳簿が求められます。

正確な会計帳簿(一般的には複式簿記)は、次の3つの要件を満たしているものを指します。

 

・網羅性:会計帳簿に経済活動のすべてが網羅的に記載されており、記載漏れがないこと。

・検証可能性:会計記録が、客観的に検証可能な証拠資料に基づいていること。

・秩序性:すべての会計記録において、客観的に検証可能な継続的・組織的な記録がなされていること。

 

 

 

■企業会計原則:「一般原則」の抑えておくべき7つのポイント

企業会計原則は「一般原則」、「損益計算書原則」、「貸借対照表原則」の三大原則と注釈からなっています。

その三大原則の中でも、7つの項目でなる「一般原則」は会計の考え方を知る上で大切なものなので是非抑えておいてください。

 

 

① 真実性の原則

真実だけを記載しなくてはなりません。粉飾決算や虚偽記載をしてはいけません。

 

② 正規の簿記の原則

すべての取引について決められた規則に従い、正確な会計帳簿を作成し、正確な決算書をつくること。

 

③ 資本取引・損益取引区分の原則

資本取引(資本)と損益取引(利益)とを明瞭に区別すること。

 

④ 明瞭性の原則

企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない為、見やすくわかりやすい財務諸表を作ること。

 

⑤ 継続性の原則

会計処理の方法は変更無く、毎期継続して適用し、一定の手法で行うこと。

 

⑥ 保守主義の原則

企業の財政に不利な影響が出る可能性がある場合、将来の危険に備えて慎重な会計処理を行うこと。

 

⑦ 単一性の原則

企業が作る会計帳簿は一つとし、二重帳簿を作らないこと。

 

 

Q記帳代行
A

1 記帳代行とは

2 記帳代行のメリット

3 記帳代行で必要となる資料

 

 

 

■記帳代行とは

経営状況を把握する為にも、日々のお金の管理を行うことが必要となります。発生した領収書や伝票の計算を経理代理することを記帳代行といいます。

 

専門知識のある者にアウトソーシングすることによって、手間や人手を割くことを抑えることが出来ます。

 

 

 

■記帳代行のメリット

記帳代行を行う上でのメリットとして、次のようなものがあります。

 

[記帳代行のメリット]

・手間を省き、時間を確保できる。

記帳を行う際、領収書や伝票、客先との取引明細などまとめ、会計ソフトなどへの入力を行うのが一般的です。

慣れていないと、領収書をノートに貼り付けたり、計上科目を調べることに時間を使います。

また、会計ソフトを使用するにもどのソフトが適しているのかの確認や、操作方法に慣れるまでに時間が必要となったりします。

 

専門家にアウトソーシングすることで、こうした手間を減らすことが出来、本業に専念できる時間を確保することが出来るようになります。

 

 

・依頼が簡単

記帳代行の依頼は簡単に行えます。

日々発生する領収書や通帳のコピー、伝票、現金出納帳などを記帳代行のアウトソーシング先へ資料すれば、記帳代行を行ってもらうことが出来ます。

 

中には、出納帳が無くても月毎・日ごとに分けた領収書や通帳のコピーなどを送れば記帳を行ってもらえる「丸投げ」と呼ばれる記帳代行を行うところもあります。

 

 

・月々のコストを抑えられます。

記帳代行をアウトソーシングすることで、一般的な会計事務所に依頼するよりも月々のコストを抑えることが出来ます。

金額を抑えられるだけではなく、自社で行う手間を省くことが出来るので、リソースの確保にも効果的です。

 

記帳代行を行う枚数が一定量以上になると、節税効果の確認を密に会計事務所と取った方が良いケースがあるので、ケースバイケースで記帳代行を活用するのが望ましいです。

 

 

 

■記帳代行で必要となる資料

記帳代行で必要となる資料には、次のようなものがあります。

 

・領収書

・請求書などの取引明細

・通帳のコピー

・給与明細 など

 

こうした資料を元に、仕訳表や試算表、総勘定元帳などが作成されます。

 

 

Qキャッシュフロー計算書
A

1 キャッシュフロー計算書とは

2 キャッシュフローの3つの区分

 

 

■キャッシュフロー計算書とは

キャッシュフロー計算書とは、一定の期間における企業の現金収支状況を示す財務表のことをいいます。

財務表は、財務三表と呼ばれる3つの計算書があります。

 

・「貸借対照表」:会社の持つ財産、借金を読み取ることができますもの。

・「損益計算書」:一会計期間における、企業の経営成績を示す決算書。

・「キャッシュフロー計算書」:一会計期間における、企業の現金収支状況を示すもの。

 

「キャッシュフロー計算書」は、その名前の通り「キャッシュ(現金)の流れ」を確認する諸表です。

現金がどれだけ会社に流入し、流出しているのか、そうした数字の確認を行うことが出来ます。

 

キャッシュフロー計算書によって現金の流れを確認することで、黒字経営であっても資金ショートの為に倒産する、といった危険を回避することが出来ます。

 

 

 

■キャッシュフローの3つの区分

キャッシュフロー計算書は、「営業活動におけるキャッシュフロー」、「投資活動によるキャッシュフロー」、「財務活動におけるキャッシュフロー」の3つに区分されます。

 

キャッシュフロー計算書を細かく読み解くことで、決算上は黒字でも資金繰りがうまくいかず、黒字倒産となってしまうといったリスクを事前に察知することが出来ます。

 

①営業活動におけるキャッシュフロー(営業CF)

営業キャッシュフローからは、「本業による収入と支出の差額」がわかります。つまり、手元にどれだけの現金が増えたのか見ることが出来ます。

 

この項目は、手元のお金がいくら増えたのかがわかる項目で、多ければ多いほど良いとされています。

この数字がプラスになればなるほど、会社の現金が増えており、本業が順調であることがわかります。

逆にマイナスであれば出ていくお金が多く、本業が不調であることが見て取れます。

 

 

②投資活動におけるキャッシュフロー(投資CF)

投資キャッシュフローからは、「将来の利益獲得の為に、どれだけのお金を使っているか」がわかります。

投資キャッシュフローは、株式や固定資産などを取得したり、売却した時の現金の流れを見ることが出来ます。

 

営業キャッシュフローとは異なり、この項目がマイナスであればあるほど投資を沢山行えて、設備投資にお金を回す余裕がある成長企業だと、ポジティブな意味で捉えられる傾向があります。

プラスの場合は、投資の額よりも株式や固定資産を売却したお金が上回っていることを示しています。

 

 

③財務活動におけるキャッシュフロー(財務CF)

財務キャッシュフローからは、「会社がどれだけお金を調達し、どれだけ返済したのか」がわかります。

株主に配当を支払ったり、自社株買いをしたり、銀行からの借り入れや返済のお金の動きがわかります。

 

この項目は、業績が良い場合は基本的にはマイナスになります。逆に、借入金などで資金調達を行うとプラスになります。

マイナスであることで業績が良いと見られる傾向がありますが、事業拡大で積極的な資金調達を行う成長企業は、この項目がプラスとなります。

このように一概にポジティブ、ネガティブと判断出来ない為、財務キャッシュフローを見る場合には営業キャッシュフロー、投資キャッシュフローと併せて確認することが重要です。

 

Q給与所得
A

1 給与所得とは

2 給与所得控除とは

3 給与所得者に認められる特定支出

4 「収入」と「所得」の違い

 

 

■給与所得とは

給与所得とは、所得税における所得の区分の一つで、国に治める税金を決定するための金額のことをいいます。

所得税法第28条第1項においては、「俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る所得をいう」と示されています。

 

 

この給与所得の金額を求める計算式は次の通りです。

 

「給与所得の金額 = 給与収入 - 給与所得控除」

 

この式から算出されるように、給与所得は手取りの金額とイコールではない点にご注意ください。

 

 

 

■給与所得控除とは

給与所得の金額を求める際に、給与収入から差し引かれる給与所得控除とはどのようなものでしょうか。

 

給与所得控除とは、必要な経費として認められるもので、給与収入の額に対して一定の金額を差し引く仕組のことをいいます。

 

自営業者であれば、売上金額から必要経費を控除して所得の計算を行います。

しかし、企業で勤める給与取得者の場合、必要経費がいくらなのかが明確にはわかりません。

そこで、給与所得者の必要経費がいくらなのかを自動計算する項目として、給与所得控除が存在しています。

 

 

給与所得控除額は、次のように決まっております。

 

給与収入金額            給与所得控除

162.5万円以下         65万円

162.5万円超~180万円以下     給与収入金額×40%

180万円超~360万円以下        給与収入金額×30%+18万円

360万円超~660万円以下        給与収入金額×20%+54万円

660万円超~1,000万円以下     給与収入金額×10%+120万円

1,000万円超~1,500万円以下  給与収入金額×5%+170万円

1,500万円超            245万円(上限)

 

例えば、給与収入が500万円の場合の給与所得控除額を求めると、

(500万円 × 20%) + 54万円 = 154万円となります。

 

 

■給与所得者に認められる特定支出

特定支出とは、給与所得控除以外に認められている控除で、ある一定の範囲内の支出に対して必要経費とみなされるものです。

 

特定支出には、次のようなものがあります。

・通勤費(定期券など)

・職務に直接必要となる研修費用

・職務に直接必要な資格取得のための費用

・職務に必要とされる書籍などの図書費

 

 

 

■「収入」と「所得」の違い

「収入」と「所得」は別々のものです。

収入と所得のことを見る場合、「自営業者」「サラリーマン」「年金取得者」の3つのケースを抑えてください。

 

①自営業者

例えば雑貨屋さんを経営している場合、一月に100万円の売上が上がったとします。

すると、その100万円が「収入」となり、「収入 = 売り上げの金額」となります。

 

しかし、販売する為の雑貨を仕入れたり、仕入れにかかる交通費など、経費がかかっていますので、これらの経費を収入から差し引いたものが儲け、所得となります。

 

「所得 = 収入 – 経費 」となり、収入(売上)から経費を差し引いたものが「所得」となります。

 

 

②サラリーマン

サラリーマンの場合、自営業者のように明確な経費の金額がわかりませんが、給与収入に応じた「給与所得控除額」を、給与収入から差し引いて所得が求められます。

 

「給与所得 = 給与収入 – 給与所得控除」

 

 

 

③年金取得者

年金取得者における所得は、年金収入から公的年金等控除額を差し引いた金額となります。

 

「年金の所得 = 年金収入 – 公的年金等控除額」

 

上記の式によって、年金所得を求めることが出来ます。

 

Q銀行取引停止
A

1 銀行取引停止とは

2 不渡りとは

 

 

■銀行取引停止とは

銀行取引停止となると、銀行を介した取引が2年間出来なくなります。

銀行取引停止処分を受けることで、銀行取引停止となるのですが、次のような場合に銀行取引停止処分を受けます。

 

[例]

A社がB社から10万円分の花を購入したとします。

A社は現金が手元に無かった為、約束手形を振り出して支払いを完了させました。

 

A社は、3ヶ月後に現金で支払う約束で手形を振り出しましたが3か月後の期日に現金を用意出来ずにおりました。

この場合、A社は「不渡り」を出すことになります。

 

この不渡りを、半年間に2回出してしまうと、A社は「銀行取引停止処分」を受けることとなります。

 

そうなると、どこの銀行とも当座取引や貸出取引が2年間出来なくなる為、手形や小切手などを振り出すことが出来ず、現金のみでの取引きしか行えなくなります。

 

 

また、銀行取引停止処分を受けたことをまわりに知られ、信用を落としてしまうことになります。

「あそこの会社はまずい」「取引きをしても支払ってもらえない」、と、他企業との取引も困難となります。

 

現金だけで取引が出来る会社が無ければ、経営が難しく、事実上の倒産となってしまいます。

 

 

 

 

■不渡りとは

不渡りには「0号不渡り」「1号不渡り」「2号不渡り」の3種類があります。

通常不渡りというと、1号不渡りのことをいいます。

 

①「0号不渡り」

形式不備、支払呈示期間を過ぎてしまった、振出期日がきていない

 

 

②「1号不渡り」

取引なし・支払資金の不足など振出人(又は引受人)の信用に関係するもの

 

 

③「2号不渡り」

契約不履行・偽造・詐取・盗難・紛失など

 

1号不渡りを出すことで、「不渡り処分」を受け、全金融機関に通知されます。

半年以内に二度の1号不渡りを出すと、「銀行停止処分」を受け、手形や小切手などを振り出すことが出来ず、現金のみでの取引きしか行えなくなります。

 

 

 

Q繰延資産
A

1 繰延資産とは

2 「会社法上の繰延資産の繰延資産」と「税法上の繰延資産」

∟5つの会社法上の繰延資産

∟税法上の繰延資産

 

 

■繰延資産とは

繰延資産とは、「すでに支払いが完了しているか、又は支払いの義務が確定しており、その効果が将来にわたって期待される費用」のことで、その効果が1年以上続くものをいいます。

 

繰延資産の代表的なものは「創業費」です。法人を設立する時に支出した登録免許税や、法人の印鑑購入などの設立費用は、実際にかかるのは会社を設立する時です。しかし、その費用を支払って出来上がった会社は、その後も存続します。このような場合、支出の効果は、会社が存続する限り続くといえます。

 

 

この繰延資産には、財産価値、換金価値がありません。つまり、お金との交換は出来ないものになります。

 

 

そして、この繰延資産には「会計上の繰延資産」と「税法上の繰延資産」の2種類があります。

 

 

■「会社法上の繰延資産の繰延資産」と「税法上の繰延資産」

①「会社法上の繰延資産」

会計上の繰延資産のことを「会社法上の繰延資産」といいます。

会社法上の繰延資産には、次の5つの種類があります。

 

  • 創立費

会社を設立する際にかかる登録免許税などの費用。会計上償却期間は5年です。

 

  • 開業費

会社の設立登記を行った後、事業を開始するまでに特別に使用した費用。会計上償却期間は5年です。

 

  • 開発費

新しい技術や、新資源の開発などに使用した費用。会計上償却期間は5年です。

 

  • 株式交付費

株券の印刷費など。新たに株式の発行を行ったり、自己株式の処分に使った費用。会計上償却期間は3年です。

 

  • 社債発行費

社債券の印刷費など。発行に使用した費用。会計上償却期間は社債の償還期限内です。

 

 

 

②「税法上の繰延資産」

税法上の繰延資産には、会社法上の繰延資産が含まれますが、会社法上の繰延資産のように「○○費」といった名前が付いているわけではありません。

 

一例として、税法上の繰延資産には次のようなものがあります。

 

・広告宣伝の為の、ネオンや看板などの設置にかかる費用

・ノウハウの提供にあたりかかる費用

・同業者団体への加入にかかる費用

 

 

Q欠損金の繰越控除
A

1 欠損金の繰越控除とは

2 欠損金の繰越控除のメリット

3 欠損金の繰越控除の利用要件

 

 

■欠損金の繰越控除とは

欠損金の繰越控除とは、欠損金が生じた際に、その欠損金を翌期以降に繰り越して控除することができる制度です。

「欠損金」とは、売上よりも費用の方が大きくなった時に計上される損失のことをいい、税務上の赤字のことです。(税法上、赤字のことを欠損金と呼びます)

 

その欠損金を、一定の条件のもとに繰り越すことが出来ます。

繰越控除を受ける為には、次の要件を満たしている必要があります。

 

・確定申告は青色申告書で行い、提出していること

・その後、連続して確定申告書を提出していること

・帳簿書類等を保存していること

 

 

■欠損金の繰越控除のメリット

欠損金(赤字)を控除として繰り越すことが出来るメリットは、翌期以降に発生した課税所得を繰越欠損金と相殺することで、課税所得を減らし、納めるべき法人税を減らすことが出来る点です。

 

欠損金の繰越控除を行う場合と、行わない場合の例は次のようになります。

※法人税率40%計算

 

[ 欠損金の繰越控除を行わない場合 ]

1年目:純利益マイナス100万円(赤字)

2年目:純利益プラス 200万円(黒字)

→2年目の法人税は、200万円の課税所得に対し、80万円となります。

 

[ 欠損金の繰越控除を行う場合 ]

1年目:純利益マイナス100万円(赤字)

2年目:純利益プラス 200万円(黒字)

欠損金の繰越:100万円

→2年目の法人税は、200万円から欠損金の繰越額100万円を差引きし、100万円に対して法人税がかかり、40万円を納めることとなります。

 

欠損金の繰越控除を行わなかった場合に比べ、行った時には法人税を抑えることが出来ます。

 

 

■欠損金の繰越控除の利用要件

欠損金の繰越控除を利用する際には、次のような要件があります。

 

・欠損金の繰越期間は9年

・欠損金の繰越控除額の上限

∟資本金1億円超

・平成27年3月31日までに開始する事業年度:繰越控除前の所得の80%

・平成27年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する事業年度:繰越控除前の所得の65%

・平成29年4月1日以後に開始する事業年度:繰越控除前の所得の50%

∟資本金1億円以下の中小企業:生じた欠損金はすべてを繰越欠損金とすることができる。

 

Q欠損金の繰戻し還付
A

1 欠損金の繰戻し還付とは

2 欠損金の繰戻し還付の計算

3 欠損金の繰戻し還付の適用条件

4 対象となる中小法人等

 

 

 

■欠損金の繰戻し還付とは

欠損金の繰戻し還付とは、前期が黒字で今期に欠損金が生じた場合、前期に支払った税金を返してもらうことが出来る制度です。

 

中小企業者等については、平成21年2月1日以後に終了する事業年度から適用できるようになりました。

したがって、この4月1日以後に申告期限が到来するものから適用できます。

 

「欠損金の繰越控除」と名前が似ており、どちらも節税という意味では同じですが、これらは異なる制度です。

欠損金の繰戻し還付が前期に支払った税金を返してもらうものに対し、欠損金の繰越控除は翌期以降の税金を減らしていくものとなります。

 

欠損金の繰越控除は、翌年度以降7年にわたって所得から順に控除していきますが、繰戻し還付は当年度中に金銭で還付されるので、資金繰りに有利に働きます。また、還付額には課税されません。

 

 

■欠損金の繰戻し還付の計算

欠損金の繰戻し還付は、次の計算式で求められます。

 

「還付金額 = 前期法人税額 × 今期欠損金 ÷ 前期所得金額」

 

例えば、前期法人税額が300万円、今期欠損金が600万円、前期の所得金額が1,000万円の場合

「還付金額 = 前期法人税額(300万円) × 今期欠損金(600万円) ÷ 前期所得金額(1,000万円)」

→180万円が還付金額となります。

 

 

■欠損金の繰戻し還付の適用条件

欠損金の繰戻し還付を受ける為には、次の要件を満たす必要があります。

・還付事業年度から欠損事業年度まで、青色申告書を連続して提出していること。

・欠損事業年度の確定申告書の提出期限までに確定申告書を提出し、それと同時に還付請求書を提出していること。

 

 

■対象となる中小法人等

・普通法人のうち事業年度終了の時において資本金の額若しくは出資金の額が1億円以下であるもの又は資本若しくは出資を有しないもの(保険業法に規定する相互会社当を除きます)

・公益法人等又は協同組合等

・法人税法以外の法律によって公益法人等とみなされているもので政令で定めるもの

・人格のない社団等

 

 

 

Q減価償却
A

1 減価償却とは

2 減価償却の計算方法

 

 

 

■減価償却とは

減価償却とは、長く使用することにより価値が減少する固定資産(減価償却資産)を取得した際に、取得費用をその耐用年数に応じて費用計上していく会計処理のことを指します。

 

使うことで消耗する資産のことを償却資産といい、土地など時間によって価値が減少しないものは償却資産とはいいません。

 

減価償却資産には、次のようなものが挙げられます。

 

・建物

・機械や器具

・漁船やヘリコプターなど

・車両運搬具

・パソコン、事務机などの備品

 

 

■減価償却の計算方法

減価償却の計算方法には、主に「定額法」と「定率法」の2種類があります。

 

[ 定額法 ]

取得価格に一定割合を乗じた金額を減価償却費として計上する方法

 

例:500万円で、耐用年数が5年の備品を購入した場合

 

減価償却額 = 取得価格「500万円」 ÷ 耐用年数「5年」

→100万円/年

5年間で100万円ずつ償却していきます。

 

 

[ 定率法 ]

期首未償却残高に一定割合を乗じた金額を減価償却費として計上する方法で、始めの方で多目に償却することになります。

※償却方法は選択できます。税務署で選択の届出をしなければ、定額法での計算が適用されます。

 

定率法では、「最低保証額」というものをまず計算します。

この最低保障額は、耐用年数が5年の場合には0.10800と定められています。

耐用年数が5年の場合、「償却率」は0.4と定められているので、これらの数字を用いて原価償却費を計算します。

 

※最低保証額 = 500万円 × 0.10800 = 54万円

 

1年目の減価償却額 = 取得価格「500万円」 × 償却率「0.4」=200万円

2年目の減価償却額 = (取得価格「500万円」 - 1期目の減価償却額「200万円」) × 償却率「0.4」=120万円

3年目の減価償却額 = (取得価格「500万円」 - 1期目の減価償却額「200万円」 - 2期目の減価償却額「120万円」) × 償却率「0.4」=72万円

4年目の減価償却額 = (取得価格「500万円」 - 1期目の減価償却額「200万円」 - 2期目の減価償却額「120万円」 - 3期目の減価償却額「72万円」) × 償却率「0.4」=43万2千円

※最低保証額を下回るため、4年目の支払額は54万円となります。

5年目の減価償却額 = 4年目と同じく最低保証額を下回るため、支払額は54万円。

 

 

Q源泉徴収
A

1 源泉徴収とは

2 源泉徴収の対象

3 源泉徴収の計算方法

4 源泉徴収票について

 

■源泉徴収とは

源泉徴収とは、給与や報酬などの支払者が、社員の給与から所得税を天引きして国に支払う金額のことです。

個人の所得、所得税を計算し、税務署に納税する「申告納税方式」が用いられていますが、個々人が申告時期に税務署に行き、税務署で各個人の対応を行うのは現実的ではありません。

自営業者であれば、毎年確定申告の時期になると、所得と所得税を計算し、申告を行っています。

会社員は、会社が支払う給与から所得税を天引きされており、自分で計算したり、税務署に申告する必要はなく、会社がそうした手続きを行っています。

納付期間は、原則として給与等を支払った日の翌月10日までと決まっています。

 

■源泉徴収の対象

源泉徴収の対象となるものの一例を以下に記載します。

 

・原稿料や講演料

・弁護士、公認会計士、税理士といった特定の資格を持つ人に支払う報酬

・プロ野球選手などのスポーツ選手や、モデルや外交員などに支払う報酬

・株式などから生じる配当報酬

・社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬

・広告宣伝のための賞金など

・退職金

 

 

■源泉徴収の計算方法

源泉徴収の計算式は、次の通りで、シンプルな計算式で求められます。

 

[100万円以下の場合]

「 支払金額 × 10.21% =  源泉徴収税額 」

 

 

[100万円を超える場合]

「 (支払金額 – 100万円) × 20.42% =  源泉徴収税額 」

 

 

 

 

■源泉徴収票について

年末になると、源泉徴収票を受け取ります。この源泉徴収票とは、つまりは年末調整の結果が示されたものです。

自営業者であれば、毎年確定申告を行い、所得税の計算を自分で行っています。

しかし、会社員は自分で所得税の計算を行う必要がなく、給与や報酬の支払者が計算し、代わりに税務署に提出します。

この、代わりに所得税の計算をすることを「年末調整」といいます。

※1月1日~12月31日までに確定した支払金額(給与)について、給与支払者は2通作成し、1通を税務署に、1通を従業員に渡します。

 

 

 

 

 

 

Q交際費
A

1 交際費とは

2 交際費と会議費の違い

3 交際費の上限

 

 

■交際費とは

交際費とは、取引先などの外部事業関係者に対して、接待や贈答を目的とした費用のことをいいます。

使用した費用の実態が交際費であれば、交際費以外の勘定科目として処理していても税務上の交際費に該当する為、原則損金加入されないといった特徴があります。

 

交際費には次のようなものがあります。

 

・会社の〇周年記念、社屋新築記念における宴会費や交通費

・事業関係者に対する、旅行や観劇の招待費用

・事業関係者に対する、慶弔や禍福に際し使用する費用

・総会屋等に対しての会費や寄附金、広告費など

・取引先の従業員に対する取引の謝礼金など

 

 

■交際費と会議費の違い

交際費とよく似たもので、「会議費」というものがあります。

会議費は、社内で行われた会議で使った費用や、取引先の事業関係者と行った社外での会議や打合せに使用した費用を指します。

 

会議費は、業務を行う上で必要な人物と必要な会議・打合せを行ったかどうか、という点がポイントです。

 

また、飲食費用に関して5,000円以下の場合は「会議費」として計上出来、5,000円を超えるものに関しては「交際費」として計上することが出来ます。

 

勘定科目で交際費なのか、会議費なのかを明確にする必要がありますが、これは法人と個人事業主において交通費の上限が異なることが起因しています。

 

 

 

■交際費の上限

法人と個人事業主では、次のように交際費として計上出来る金額の上限が定められています。

 

[個人事業主]

限度額はなく、すべて経費計上が出来ます。

 

[法人・資本金1億円以下]

年間800万円まで経費計上出来ます。

 

[法人・資本金1億円超]

すべて経費計上出来ません。

※税制改正によって、平成26年4月以降に開始した事業年度については、交際費のうち飲食費の50%まで経費計上出来ます。

 

Q個別貸倒引当金
A

1 個別貸倒引当金とは

2 貸倒引当金の対象となるもの・ならないもの

3 繰入限度額について

 

 

■個別貸倒引当金とは

貸倒引当金とは、貸倒れが発生する前に、予め回収が困難だと予測される貸付金や売掛金などの債権の金額を見積もり、計上する引当金のことです。

 

回収出来ない可能性に備えて、貸倒引当金には「個別貸倒引当金」と「一般貸倒引当金」の2種類があります。

 

個別貸倒引当金とは、貸倒引当金の中でも、経営破綻している金銭債権に対して設定される貸倒引当金のことを指します。

債務者ごとに計上される引当金であるために、個別貸倒引当金といいます。

 

個別貸倒引当金において、実際に売掛金や受取手形などが回収不能となった場合には、その債権の金額を貸倒損失として計上し、貸倒引当金と相殺することが出来ます。

 

見積計算ではあるが、法人税法上では貸倒損失としての性格を持っています。

 

 

■貸倒引当金の対象となるもの・ならないもの

貸倒引当金の対象となるものには、次のようなものがあります。

・売掛金や貸付金、受取手形

・未回収の手数料

・未回収の家賃料

・他人の為に立て替えた立替金

・割賦基準の場合による割賦未収金

・譲渡代金や請負料でまだ受け取りが出来ていない費用

・益金として算入し、まだ受け取りが出来ていない損害賠償金

 

 

次のものは、貸倒引当金の対象となりません。

・保証金や敷金

・手付金など、資産の取得費用の支出に充てるもの

・預貯金や公社債の未収利子

・仕入割戻の未収金など

 

 

■繰入限度額について

繰入限度額は、以下の計算式によって算出された額になります。

繰入限度額 =(個別評価金銭債権-取立等見込額)× 50%

 

 

Q財務諸表
A

1 財務諸表とは

2 財務諸表の特徴

3 財務諸表の3つの決算書

 

 

 

■財務諸表とは

財務諸表は、「損益計算書」、「貸借対照表」、「キャッシュフロー計算書」の3つの決算書で出来ており、企業の経営状態を把握することが出来るものです。

 

この財務諸表を見ることによって、企業の状態が好調か不調か確認することが出来る為、企業の成績表、健康診断書と呼ばれています。

 

 

 

■財務諸表の特徴

財務諸表では、「お金を集める」、「集めたお金を投資する」、「お金を投資した結果、利益を上げる」の3つのことについて説明されています。

 

その情報を確認することによって、会社の経営状態がどうなっているのか把握でき、経営分析が出来るようになります。

 

 

 

■財務諸表の3つの決算書

財務諸表で確認出来る「損益計算書」、「貸借対照表」、「キャッシュフロー計算書」とはどのようなものでしょうか。概要を以下に記載します。

 

[損益計算書]

→売上高、売上総利益、営業利益を並べ、その決算の会計期間で「どのくらい利益が出て、どれだけの経費を支払ったか」を見ることが出来ます。それぞれのお金が、増えたのか、減ったのか、横ばいなのかを確認することが出来ます。

 

損益計算書では、出た利益と、その利益を出す為にどのくらいの経費を使ったかを表すものなので、まずは「儲かっているか」、「儲かっていないか」を見ます。

 

 

[貸借対照表]

→その会計期間において、「今までどのようにお金を集めてきたか」、「お金をどのように使ってきたか」が表されます。

表の左側には、どのようにお金を使ったかが示された「資産」が記載されます。

右側にそのお金の集め方が示され、右上には「負債」、右下には「純資産」を記載されます。

 

 

[キャッシュフロー計算書]

→その会計期間に、「会社に入ってきたお金が実際どのくらいあり、どれだけのお金が出ていったか」というお金の流れを表すものです。

 

キャッシュフロー計算書は、資金が上手く回っているのかどうかまとめられた情報で、会社にとって非常に重要なものです。

Q雑所得
A

1 雑所得とは

2 雑所得となる収入の例

3 雑所得の所得金額

 

 

■雑所得とは

雑所得とは、所得税のうちの課税所得の区分の一つです。

「所得」は全部で10種類あり、以下の9種類の所得に当てはまらないものが「雑所得」のことを指します。

 

・利子所得

・配当所得

・不動産所得

・事業所得

・給与所得

・退職所得

・山林所得

・譲渡所得

・一時所得

 

「雑所得」と似たものに「事業所得(農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得)」がありますが、雑所得として申告することで、事業所得と比べて作成書類の手間がかからなかったり、雑所得

 

 

 

■雑所得となる収入の例

雑所得となる収入の例には、次のようなものがあります。

 

・公的年金等(国民年金、厚生年金、企業年金、恩給など)

・予約レートを設定している外貨預金の為替差益

・記事の原稿料や印税

・生命保険契約での年金

・アフィリエイトやネット販売で生じた売却費用

 

雑所得の中でも、「公的年金等」として総合課税となるもの、「先物取引やFXによる収益」は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税となる、といったことが定められています。

 

「アフィリエイトやネット販売で生じた売却費用」や、「個人年金保険の年金」などは「その他の雑所得」となります。

 

 

■雑所得の所得金額

雑所得の所得金額は、次の計算式で求められます。

 

「公的年金等(総収入金額-公的年金等控除額) + 公的年金等以外(総収入金額-必要経費)」

※先物取引の差金決済に係る所得等は申告分離課税、定期積立金等の給付補填金・割引債の償還差益等は源泉分離課税となります。

 

 

 

 

Q山林所得
A

1 山林所得とは

2 山林所得の計算方法

3 山林所得の税率

 

 

■山林所得とは

山林所得とは、所得税のうちの課税所得の区分の一つです。

所有している山林を伐採して譲渡したり、立木のまま譲渡することによって生ずる所得のことを「山林所得」といいます。

 

ただし、山林を取得してから5年以内に取得した山林の譲渡については、山林所得ではなく、「事業所得」又は「雑所得」となります。山林を山ごと譲渡する場合においては、土地の部分は「譲渡所得」となります。

 

 

■山林所得の計算方法

山林所得の計算方法は、次の式で求めることが出来ます。

 

「山林所得 = 山林総収入金額 – 必要経費 – 特別控除(最高50万円)」

 

山林所得を求める場合には、上記の式のように、山林の総収入金額から必要経費、各種控除額を差し引くことで求められます。

 

・山林総収入金額

山林を譲渡(売却)して生じた売上金額のことです。山林を伐採し、自己の為に家の建築など行った場合には時価が山林総収入金額となります。

 

・必要経費

必要経費には、山林を維持する為にかかった費用や、譲渡する際に必要となった仲介費など、取得から売却までに必要となった費用の累計です。

 

・特別控除

最大50万円までを控除できるものです。山林総収入金額から必要経費を引いた金額が50万円未満の場合には、その金額を特別控除とすることが出来ます。山林総収入金額から必要経費を差引き、その金額が50万円を超える場合は、50万円が特別控除として差し引けます。

 

 

■山林所得の税率

山林所得の税額は、「5分5乗課税方式」で求められ、計算式は次のようになっています。

 

(山林所得×1/5×税率)×5=税額」

「山林所得の税額 = 課税山林所得金額 × 1/5 × 税率 × 5 」

 

 

例えば、課税山林所得が800万円の場合次のようになります。

課税山林所得金額「800万円」 × 1/5 × 5% × 5

→山林所得の税額 = 40万円

 

※課税山林所得「800万円」× 1/5は160万円となり、195万円以下になる為、所得税率は5%計算となります。

 

Q事業所得
A

1 事業所得とは

2 所得税の税率について

 

 

■事業所得とは

事業所得とは、10種類ある課税所得の区分の内の一つです。

「利子所得、配当所得、不動産所得、雑所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得」に当てはまらないものを「事業所得」といいます。

 

事業所得は、農業や漁業、商品を販売する小売業などの事業を行い、生じた所得のことを指します。

山林の譲渡によって生じた所得や、不動産の貸付けなどで生じた所得は不動産所得といいます。

 

事業所得の対象となるものとして、「製造業」、「サービス業」、「農業」、「医師」、「フリーランス(作家、デザイナーなど)」、「看板の広告使用料によって生じた所得」などがあります。

 

 

■所得税の税率について

課税される事業所得の税率は次の通りです。

 

190万円以下・・・税率 5%(控除額:0円)

190万円超~330万円以下・・・税率 10%(控除額:97,500円)

330万円超~695万円以下・・・税率 20%(控除額:427,500円)

695万円超~900万円以下・・・税率 23%(控除額:636,000円)

900万円超~1,800万円以下・・・税率 33%(控除額:1,536,000円)

1,800万円超・・・税率 40%(控除額:2,796,000円)

 

 

所得税の納税額の計算例を以下に記載します。

【例:青色申告で事業を営む個人事業主】

・事業収入:400万円

・必要経費:200万円

・青色申告特別控除:10万円

・所得控除の合計額:100万円

 

 

「所得税納税額 = (総収入金額 - 必要経費 - 青色申告特別控除額 - 所得控除額)×所得税速算表の税率 - 所得税速算表の控除額」

 

(総収入金額「400万円」 - 必要経費「200万円」 - 青色申告特別控除額「10万円」 - 所得控除額「100万円」)×所得税速算表の税率「5%」 - 所得税速算表の控除額「0円」

 

→「所得税納税額」=90万円 × 5% となり、45,000円と求められます。

 

 

Q社債
A

1 社債とは

2 社債と株式の違い

3 社債のメリット・デメリット

 

 

■社債とは

社債とは、企業が資金を調達するために発行する債券のことを指し、一言でいうと「会社の借金」のことを意味します。

資金調達を行う際など、「○○円を借り、いついつまでにお返しします。お返しするまでの期間、○%の利息を支払います」という社債を発行します。

 

社債は会社や銀行ではなく、証券会社で買うことができますが、募集期間が決められている為にいつでも買えるものではなく、各企業の発売期間内のみ購入することが出来ます。

 

投資家視点で見た場合、企業に投資をすることはその企業にお金を貸し、元金を返してもらう期日までに利息を受け取るという決め事をし、期日になれば元本を受け取る、というものです。

 

 

■社債と株式の違い

企業が資金調達を行う場合に、投資家から直接資金を調達する直接融資として「社債」と「株式」の2つの方法がありますが、異なる点があります。

 

「社債」は、お金を借りている間、債権を持つ者に利子をつけて返済する必要があるもの(借用証券)です。

 

一方「株式」は、自己資本として扱われ、返済義務の発生しないもの(出資証券)です。

 

 

 

■社債のメリット・デメリット

社債のメリットとデメリットには次のようなものがあります。

 

[社債のメリット]

・余裕を持った返済計画を立てられる

資金調達を行った後、決まった期日までに決まった利息を支払うことになります。支払う金額が決まっている為に、余裕を持った返済計画を立てることが出来るようになります。

 

・経営への不参加

株式であれば、株主として経営に参加する権利が発生しますが、社債では株式と異なり経営に参加する権利は発生しません。

 

 

[社債のデメリット]

・社債の発行の手間がかかる

社債の発行の際には、法律で定められた事項を入れ込まなければいけません。法律の確認や、事務手続きなどが発生する為、手間と時間が必要となります。

 

・倒産のリスク

倒産してしまうと、借りたお金を返せなくなります。倒産によって信用を失うリスクがあります。

 

・途中償還のリスク

期日よりも前に、強制償還が行われることにより、予定していた運用が出来なくなるというリスクがあります。

Q修繕費
A

1 修繕費とは

2 修繕費と資産計上の違い

3 修繕費、資産計上のポイント

 

 

■修繕費とは

修繕費とは、車両や建物、機械設備といった固定資産に対する修繕や改良を行う際に支出する費用です。

固定資産の現状回復に対して発生する費用の為に、修繕費として計上するのか、固定資産として計上するのか注意が必要なものです。

 

固定資産を修理、改良する場合には「修繕費」として全て経費に出来るイメージを持ちやすいですが、場合によっては「固定資産」として計上しなくてはいけないことがあります。

 

 

 

■修繕費と資産計上の違い

固定資産を修繕した際には、「修繕費」とするのか「固定資産」として計上するのか考える際は、次の点を確認します。

 

[修繕費]

固定資産の維持管理や損壊した部分を回復させるために修理したとき、通常の維持管理の範囲内であれば、金額に関係なく「修繕費」として経費とすることが出来ます。

 

例えば壊れたパソコンを修理したとき等は、修繕費として計上出来ます。

 

 

[固定資産]

修理、改良をすることで、資産の仕様可能期間が延長される場合には、「資産計上」を行う必要があります。

 

例えば、建物の修繕、改良を行った場合に、耐震工事、耐熱工事、防水加工などによって建物の価値が高まるケースがあります。このように、修繕によって資産価値が高まったり、使用可能年数が延びる場合は修繕費として経費には出来ず、資産計上をします。

 

 

■修繕費、資産計上のポイント

固定資産に対する修繕を行ったときに、その支出を「修繕費での計上」なのか「資産計上」とするか、どちらかを考える際には次のような考えで判定されます。

 

[修繕費]

・支出額が20万円に満たないもの

・60万円に満たない支出である

・修繕を行う資産の前期末取得価格の10%に満たない支出である

・支出が建物の解体移築費用である

・支出が機械の移設費用である

 

 

[資産計上]

・建物の階段の取付けなど、建物の機能が向上し、価値が高まる修繕を行った場合

・用途変更のための改造や改装によって、性能が高まる修繕を行った場合

Q少額の減価償却資産
A

1 少額の減価償却資産とは

2 少額減価償却資産の特例について

 

 

 

■少額の減価償却資産とは

少額の減価償却資産とは、取得金額が10万円に満たないものや、使用可能期間が1年未満のもののことを指します。

それらを事業共用した事業年度において、取得価額相当額を損金経理している場合、その全額が損金としての参入が認められます。

 

少額減価償却資産の損金算入できるものとしては、「取得価額が10万円未満の備品など」が当たります。

 

少額の減価償却資産を経費として計上する場合には、その購入した資産を買っただけではなく、事業で実際に使っていなければ認められない為、この点に注意する必要があります。

 

 

 

■少額減価償却資産の特例について

少額減価償却資産の特例とは、平成15年4月1日から平成26年3月31日までの間に取得した価額が30万円に満たない減価償却資産を事業の用に供した場合に、一定の要件でその取得価額に相当する金額をその年の損金とすることが出来るものです。

 

ただし、この少額減価償却資産の特例も少額減価償却資産と同様に、購入しただけではなく実際に事業において使用していなければ認められない点に注意が必要です。

 

少額減価償却資産の特例の対象となるものは、その取得価額が30万円に満たない減価償却資産で、新品・中古のどちらも対象となります。例えばパソコンや、車両、ソフトウェアなど適用対象物となります。

 

 

また、少額減価償却資産の特例には1年あたりの合計額に限度額が設けられています。取得価額の合計額は「300万円まで」となり、その金額までが適用されます。

 

例えば、取得金額が22万円のパソコンを15台購入し、事業で使用した場合に、このうちの13台分が少額減価償却資産の特例として適用され、その事業年度において損金として計上することが出来ます。

 

 

 

Q小規模企業共済等掛金控除
A

1 小規模企業共済等掛金控除とは

2 小規模企業共済とは

3 小規模企業共済の2つのメリット

 

 

 

■小規模企業共済等掛金控除とは

小規模企業共済等掛金控除とは、小規模企業共済の掛金や、心身障害者扶養共済制度に基づく掛金などを支払った場合に、その支払い金額が控除されるものです。

 

支払った金額の全額を所得控除とすることが出来、実際に支払った分が対象となる為に、未払い分については対象とならない点に注意が必要です。

 

 

■小規模企業共済とは

小規模企業共済とは、中小企業基盤整備機構(http://www.smrj.go.jp/index.html)が運営する制度の1つで、一言でいうと経営者の退職金共済制度であり、経営を行う上で資金繰りにおけるセーフティーネットの役割を持っています。

 

小規模企業の個人事業主・法人の役員または共同経営者を対象としたもので、「退職後の生活の安定や事業の再建を図ることを目的とした資金」を準備するための共済制度です。

 

 

小規模企業共済の掛け金は、毎月1,000円~7万円まで、500円刻みで掛けることが出来ます。

掛け金の支払い方法は3種類あり、「月払い」、「半年払い」、「年払い」のうちから選択することが出来ます。

 

 

 

■小規模企業共済の2つのメリット

小規模企業共済には次の2つのメリットがあります。

 

①全額損金となります。

今年中に払い込んだ掛け金は、全て額所得控除となります。

 

②共済金の分割受取りが可能

次の要件を満たすことで、共済金の分割受取りが可能です。

 

・払い込んだ共済金の金額(未返済の貸付金または未納掛金等があるときは共済金の額からこれらを控除した後の金額)が300万円以上であること。

・請求事由が生じた時点で、満60歳以上であること。

 

※分割受取りと、一括受取りを併用することが出来ます。併用が適用される為には以下の要件を満たす必要があります。

・共済金の金額(未返済の貸付金または未納掛金等があるときは共済金の額からこれらを控除した後の金額)が330万円以上であること。

・分割で受け取る共済金の金額が300万円以上、かつ、一括で受け取る共済金の金額が30万円以上であること。

・請求事由が生じた時点で満60歳以上であること。

 

Q譲渡所得
A

1 譲渡所得とは

2 譲渡所得の計算方法

3 所得税の課税されない譲渡所得

 

 

 

■譲渡所得とは

譲渡所得とは、10種類ある課税所得の区分の内の一つで、資産を譲渡による所得のことです。

土地や建物、機械装置、骨董、借地権などの不動産、株式等の譲渡によって生ずる所得のことを、譲渡所得といいます。

 

ただし、山林や減価償却資産のうち一定のものなどを譲渡することによって生じた所得などは譲渡所得には含まれません。

 

 

■譲渡所得の課税種類

譲渡所得の課税種類については、譲渡する資産の種類によって「総合課税」、「分離課税」とに分けられます。

さらにその資産の所有期間によって「短期」、「長期」の2種類に分類されることが出来、それぞれ申告の仕方や税額の計算方法などが異なります。

 

[総合課税の譲渡所得]

総合課税とは、「総合課税制度」とも呼ばれており、納税義務者の各種の所得を一つに合算した額に対し、課税することをいいます。

土地や建物以外の資産を譲渡したときに生じる所得が、総合課税の譲渡所得の対象となります。

 

・短期の譲渡所得

資産を譲渡した日において所有期間が5年以下のものを指します。

 

・長期の譲渡所得

資産を譲渡した日において所有期間が5年を超えたものを指します。

 

 

 

[分離課税の譲渡所得]

分離課税とは、「分離課税制度」とも呼ばれており、ある所得を他の種類の所得と合算せずに、分離して課税することをいいます。

土地や建物を譲渡したときに生じる所得が、分離課税の譲渡所得の対象となります。

 

・短期の譲渡所得

資産を譲渡した年の1月1日において、その資産の所有期間が5年以下のものを指します。

 

・長期の譲渡所得

資産を譲渡した年の1月1日において、その資産の所有期間が5年を超えたものを指します。

 

 

 

■所得税の課税されない譲渡所得

所得税の課税されない譲渡所得としては、次のようなものがあります。

 

・家具や通勤用の自動車、衣服などの生活用の動産にあたる資産の譲渡によって生じる所得。

・強制換価手続により資産が競売などをされたことによる所得

・公社債等の譲渡による所得

・国等に対して重要文化財を譲渡した場合の所得

・財産を相続税の物納に充てた場合の所得

 

 

Q消耗品費
A

1 消耗品費とは

2 消耗品費と雑費の違い

 

 

■消耗品費とは

消耗品費とは、事務用品や日用品など、業務で使用する消耗品の購入にかかる費用をいいます。

消耗品費に該当するものには、次の2種類があります。

 

・取得価格が10万円未満のもの

・使用可能期間(法定耐用年数)が1年未満のもの

 

 

■消耗品費と雑費の違い

確定申告の際に、「消耗品費」と「雑費」が似ている為に、どちらで計上すれば良いのか迷うケースが多いです。

似ていますが、以下のようにそれぞれ特性があります。

 

[消耗品費]

1つ当たり10万円未満または、使用可能期間が1年未満の費用

 

具体例として、次のようなものが該当します。

・文房具

・筆記具(ボールペンなど)

・封筒や便箋

・プリンタのインクカートリッジ

・名刺

・事務用机、椅子、ロッカーなど

・CDやDVDなどの電子記録媒体

 

 

[消耗品費の例外]

例外として、青色申告者である中小企業者には「少額減価償却資産の特例」があります。

 

少額減価償却資産の特例とは、平成15年4月1日から平成26年3月31日までの間に取得した価額が30万円に満たない減価償却資産を事業の用に供した場合に、一定の要件でその取得価額に相当する金額をその年の損金とすることが出来るものです。

 

ただし、この少額減価償却資産の特例も少額減価償却資産と同様に、購入しただけではなく実際に事業において使用していなければ認められない点に注意が必要です。

 

少額減価償却資産の特例の対象となるものは、その取得価額が30万円に満たない減価償却資産で、新品・中古のどちらも対象となります。例えばパソコンや、車両、ソフトウェアなど適用対象物となります。

 

 

また、少額減価償却資産の特例には1年あたりの合計額に限度額が設けられています。取得価額の合計額は「300万円まで」となり、その金額までが適用されます。

 

例えば、取得金額が22万円のパソコンを15台購入し、事業で使用した場合に、このうちの13台分が少額減価償却資産の特例として適用され、その事業年度において損金として計上することが出来ます。

 

 

[雑費]

どの勘定科目にも当てはまらないものや、一時的な費用、少額で使用頻度が低く、そのためにわざわざ科目を作らなくてもいい雑多なものなどが雑費に区分されます。

 

雑費は他のどの勘定科目にも当てはまらないものを管理するための勘定科目なので、消耗品費として計上できそうなものは消耗品費として計上するのが良いでしょう。

 

雑費の多用は使途不明金が膨れることになり、金融機関などの目が厳しくなります。その為、雑費以外の科目で計上出来るものは、雑費と分けて計上することが大切です。

 

Q所得税
A

1 所得税とは

2 所得税の種類

3 「所得税」と「住民税」の違い

 

 

 

■所得税とは

所得税とは、その年の1月1日~12月31日の1年間に得た個人の所得(収入から必要経費を差し引いた利益。に対して課される税金のことをいいます。

企業に勤める会社員の場合は、勤務先の会社で給料から天引き(源泉徴収。し、年末調整まで全て手続きしてくれます。

 

自営業を営んでいたり、会社を退職した人は所得税の計算から申告、納付まで自分で行う必要があります。

 

 

■所得税の種類

所得税が課税される所得の種類は、次の10種類です。

 

・利子所得:預貯金などの利息。

・配当所得:株などの配当で得られる所得。

・不動産所得:家賃料などの所得。

・事業所得:事業を行う上で生じる所得。

・給与所得:会社から支給される給与やボーナス。

・退職所得:退職金など。

・山林所得:山林の伐採や譲渡によって生じる所得。

・譲渡所得:土地や建物を売却して生じる所得。

・一時所得:保険の満期金などで得た所得。

・雑所得:その他の所得に該当しない、少額の所得。

 

 

原則として、全ての所得は課税対象となりますが、「遺族年金」、「雇用保険の失業給付」、「健康保険の保険給付」などは非課税となる所得に当たります。

 

 

 

■「所得税」と「住民税」の違い

所得税と住民税は、どちらも給与から天引きされるもので、どちらもその金額によって税金が変動する特性を持っています。似た特性を持っていますが、それぞれ異なるものなので、違いを以下に記載します。

 

[所得税]

所得税は国に納める税金で、国税に当たり、管轄は税務署です。

対象となる年度は、「その年の1月1日~12月31日の1年間」に得た個人の所得となります。

所得税は、所得金額が増加するにしたがって増加します。「累進課税」という課税方法が採用されており、税率は5~40%と幅があります。

 

 

[住民税]

住民税の納め先は各都道府県や各市町村など、地方自治体です。こうした地方自治体へ納める税金は「地方税」といいます。

対象となる年度について、所得税はその年にかかった所得に対してでしたが、住民税は「前年の所得」をもとに計算されます。

また、所得税は5~40%と所得金額に応じて幅があるのに対し、住民税の税率は一律で10%(市民税:6%、都道府県民税:4%)と定められています。

 

 

Q白色申告
A

1 白色申告とは

2 白色申告の帳簿

3 白色申告のメリット・デメリット

4 青色申告との違い

 

 

 

■白色申告とは

個人事業を行っている人は、確定申告を行う必要があります。その確定申告の申告方法には白色申告と青色申告の2種類があります。

 

白色申告は、青色申告のように事前に税務署への事前の届出や、複式簿記は不要です。

税務署で「白色申告での申請依頼」といったものを行う必要はなく、開業してから何も申請を出さなければ、自動的に白色申告になり、簡易簿記によって所得税及び法人税を計算して申告します。

 

 

 

■白色申告の帳簿

2014年(平成26年)1月から義務付けられた「帳簿への記帳」、「帳簿等の保存(期間5~7年)」というものがあります。帳簿の作成や保存を行うのは、青色申告と変わりませんが、白色申告の帳簿は簡易簿記での帳簿で良いので、比較的に簡易で負担が軽いものになっています。

 

白色申告者が必ず保存する帳簿として、「法定帳簿」と「任意帳簿」は次のような特徴があります。

 

[法定帳簿:7年の保存要]

白色申告の対象者が必ず保存する帳簿で、収入金額や必要経費が記載されたものです。

 

[任意帳簿:5年の保存要]

法定帳簿に記載しているもの以外の、固定資産台帳などの業務にかかる取引に関する帳簿です。

 

 

 

■白色申告のメリット・デメリット

白色申告のメリットは、青色申告で行うような、事前申請の必要が無いことです。

また、複式簿記ではなく簡易簿記で良い為、青色申告での確定申告に比べて手間がかからないことがメリットとなります。

 

デメリットとしては、青色申告で受けられる次のような特典がありません。

・特別控除

10万円か65万円か選べる特別控除が受けられません。

 

・損失の繰越し

青色申告の場合は翌年以後3年間繰越すことが出来ますが、白色申告の場合は損失の繰越しは出来ません。

 

・家族への給与を全て経費にすること

青色申告では家族への給与が必要経費になります。白色申告の場合は、全て経費とすることは出来ませんが、家族やスタッフの給与の一部を必要経費と出来ます。

※配偶者が86万円まで、それ以外が50万円まで。

 

 

 

■青色申告との違い

[ 青色申告 65万円控除 ]

・記帳の義務

正規の複式簿記

 

・記帳の概念

発生主義

 

・特別控除

65万円

 

・決算書の作成

「損益計算書」、「貸借対照表」

※全て記入が原則

 

・特典

主な特典

・最高65万円の特別控除

・家族への給与が必要経費になる

・赤字損失分を3年間繰越できる

 

・申請手続

「青色申告承認申請書」家族に給与を支払う場合は、「青色申請事業専従者給与に関する届出書」を管轄の税務署に提出

 

 

[ 青色申告 10万円控除 ]

・記帳の義務

簡易簿記

 

・記帳の概念

発生主義

 

・特別控除

10万円

 

・決算書の作成

「損益計算書」「貸借対照表」

※一部未記入でも可

 

・特典

主な特典

・10万円の特別控除

・家族への給与が必要経費になる

・赤字損失分を3年間繰越できる

 

・申請手続

「青色申告承認申請書」家族に給与を支払う場合は、「青色申請事業専従者給与に関する届出書」を管轄の税務署に提出

 

 

[ 白色申告 ]

・記帳の義務

無し

 

・記帳の概念

現金主義

 

・特別控除

無し

 

・決算書の作成

「収支内訳書」

 

・特典

家族やスタッフの給与の一部が必要経費になります

※配偶者が86万円まで、それ以外が50万円まで。

 

・申請手続

無し

Q仕訳
A

1 仕訳とは

2 仕訳の例

3 仕訳の8つのルール

 

 

 

■仕訳とは

仕訳とは、ある取引について2つ以上の「勘定科目」を組み合わせて「借方(左側)」と「貸方(右側)」に分けてまとめる記帳を行う際の決まりごとの一つです。

 

仕訳の借方と貸方の金額は、同額にしなければなりません。

 

仕訳は次の要素で構成されます。

・「日付」

・「勘定科目」

・「金額」

・「摘要」(何に使ったかがわかる簡単な説明)

 

 

それぞれの勘定科目は、後に作成する貸借対照表における「資産」、「負債」、「資本」という3種類、損益計算書で用いられる「収益」、「費用」の2書類を合わせた計5種類で成り立っています。

 

「資産」:現金、預金、売掛金など

「負債」:預り金や未払い費用など

「資本」:資本金や資本準備金など

「収益」:売上、受取利息、受取配当金など

「費用」:仕入高、給料手当、退職金など

 

 

■仕訳の例

例えば、10万円の商品(カメラ)を仕入れて、10万円の現金の動きがあった場合を以下に記載します。

 

借方(左側)

商品仕入高:10万円

※商品であるカメラを10万円で購入した。

 

貸方(右側)

現金:10万円

※現金が10万円減少した。

 

摘要

商品の仕入れ

 

4月15日 借方 商品仕入高 100,000円  貸方 現金100,000円 摘要 商品の仕入れ

 

 

 

■仕訳の8つのルール

仕訳は取引を2つ以上の勘定科目を使って左側の借方と、右側の貸方に区分しますが、分け方は次の8つのルールがあります。

 

[借方(左側)に記入]

・資産が増加した時

・負債が減少した時

・資本が減少した時

・費用が生じた時

 

[貸方(右側)に記入]

・資産が減少した時

・負債が増加した時

・資本が増加した時

・収益が生じた時

 

 

Q正常営業循環基準
A

1 正常営業循環基準とは

2 一年基準(ワン・イヤー・ルール)とは

3 流動項目と固定項目の区分方法

4 流動資産・流動負債の区分

 

 

■正常営業循環基準とは

正常営業循環基準とは、貸借対照表(B/S)において対象となる資産・負債が、流動資産・負債に区分されるかどうか判断するためのルールの一つです。

 

営業サイクルの中にある項目を流動資産・流動負債とする基準であり、具体的には、貸借対照表上で、現金→仕入→商品→販売→売上→現金といった会社の通常の営業活動で生じる資産(負債)を流動・負債を流動項目として判断するもので、流動固定分類の基本ルールであるワン・イヤー・ルール(一年基準)を補足するものです。

 

 

 

■一年基準(ワン・イヤー・ルール)とは

一年基準とは、貸借対照表において、流動・固定計上区分を分けるためのルールの一つです。

一言でいうと、「これは流動資産・流動負債なのか?それとも固定資産・固定負債なのか?」を決める為のもので、ワン・イヤー・ルール(one year rule)とも呼ばれています。

 

決算日後1年の間に精算又は期限が到来する資産・負債をそれぞれ流動資産・流動負債とし、1年を超える資産・負債は固定資産・固定負債といいます。

 

実際の資産や負債の区分にあたっては、まず最初に正常な営業循環(営業サイクル)内にあるかどうかで分類する「正常営業循環基準」を適用し、その次に「一年基準」を適用して分類するという手順となります。

 

 

 

■流動項目と固定項目の区分方法

「流動項目」と「固定項目」は、次のように区分することが出来ます。

 

・正常営業循環基準

→営業サイクルの中にある項目を流動資産・流動負債とする基準

 

・1年基準(ワン・イヤー・ルール)

→決算日の翌日から起算し、1年以内に決算されるものを流動資産・流動負債とする基準

 

 

 

■流動資産・流動負債の区分

「流動資産」と「流動負債」には次のようなものがあります。

 

「流動資産」に分類されるもの

→営業取引で生じる現金・預金、受取手形、売掛金などの資産にあたるもの。

日本酒やウィスキーの製造のように仕掛品である原酒の貯蔵期間が相当長くても、その仕掛品は流動資産に分類されます。

 

「流動負債」に分類されるもの

→営業取引で生じる支払手形、買掛金、前受金などの負債にあたるもの。

支払期限が1年を超えるものについても、流動負債に分類されます。

 

Q総勘定元帳
A

1 総勘定元帳とは

2 総勘定元帳を記録する手順

3 総勘定元帳の見方

 

 

 

■総勘定元帳とは

各勘定科目ごとにまとまった帳簿のことを、総勘定元帳といいます。

 

複式簿記において、主となるものが「仕訳帳」と「総勘定元帳」の2つです。

全ての取引を日付順にまとめられたものを「仕訳帳」と呼びます。

すべての取引を勘定科目ごとにまとめたものが、「総勘定元帳」です。

 

この総勘定元帳は、勘定科目ごとに作られた勘定口座に、仕訳帳に記録した内容を書き写すことで作られます。

 

また、総勘定元帳の保存期間は7年と決められています。

 

 

 

■総勘定元帳を記録する手順

総勘定元帳を記録する手順は、次の方法です。

 

・仕訳をす行う

・仕訳帳への記入

・総勘定元帳にその仕訳を転記していく

 

上記の手順によって、綺麗に元帳を作成することが出来ます。

 

総勘定元帳は、仕訳帳に記載された仕訳を転記していくだけですので、比較的簡単に作成出来ます。

 

 

 

■総勘定元帳の見方

総勘定元帳では、「摘要欄」、「残高」、「借/貸」の欄を確認します。

 

[摘要欄]

摘要欄は、仕訳の相手勘定科目を記入する欄です。例えば現金元帳に相手勘定科目が「売掛金」の場合、現金元帳の摘要欄には「売掛金」と転記することになります。

 

[残高]

残高はその名称の通り、残高を表すものです。

 

[借/貸]

借/貸では、残高が「借方」か「貸方」のどちらなのかを判断することが出来ます。

 

 

こうした情報を確認出来る総勘定元帳は、仕訳帳ではバラバラだった勘定科目が、日付順、勘定科目ごとにキレイに整理されることになり、勘定科目ごとの残高もつねに把握できます。

 

Q退職給付引当金
A

1 退職給付引当金とは

2 退職給付引当金の計上方法

3 仕訳の例

 

 

 

■退職給付引当金とは

従業員が一定の期間にわたり労働を提供したことなどの理由に基づき、退職した後に従業員に対して支給される給付のことを退職給付といいます。退職給付の典型的なものとしては、退職時に支払われる「退職一時金」、退職後に年金として支払われる「退職年金」などがあります。

 

そうした退職給付に備えて設定される引当金のことを、退職給付引当金といいます。

 

 

 

■退職給付引当金の計上方法

就業規則等の定めに基づく退職一時金、厚生年金基金など、退職給付制度を採用している会社では、従業員との関係で法的債務を負っていることとなるので、引当金の計上が必要となります。

 

退職給付引当金は、負債性引当金の一つであり、貸借対照表(B/S)の「負債」に計上されます。

 

退職給付引当金の計上方法には、「原則法」と「簡便法」といった種類があります。

 

[原則法]

従業員が300名を超える会社で行われる会計処理です。一定の期間にわたって、労働を提供したこと等の事由に基づき、退職した後に従業員に支給される給付のうち期末までに発生していると認められるものをいい、割引計算により測定されます。

 

[簡便法]

従業員が300名未満の企業では、原則法を適用することが事務負担となる為、原則法によらず簡便法により計算した退職給付債務を用い、退職給付引当金及び退職給付費用を計上することができます。

 

 

■仕訳の例

退職給付引当金の仕訳の例を記載します。

 

・退職給与の額「400,000円」を引当金として計上した場合。

[借方科目]退職給付費用・・・・・400,000円

[貸方科目]退職給与引当金・・・・400,000円

 

 

・従業員の退職に際して、退職一時金50,000円を小切手にて支払った場合(退職給付引当金の前期繰越額が50,000円)。

[借方科目]退職給付引当金・・・50,000円

[貸方科目]当座預金・・・・・・50,000円

Q退職所得
A

1 退職所得とは

2 退職所得の計算方法

3 退職所得控除額

 

 

■退職所得とは

勤めていた会社を退職する際に受け取る退職金や、生命保険会社や信託会社から受け取る退職一時金など、退職の際に支払われる一時金のことを退職所得といいます。

 

退職所得に含まれるものとして、小規模企業共済からの一時金等があります。

 

 

 

■退職所得の計算方法

退職所得の金額は、次の算式で求められます。

 

「(収入金額 - 退職所得控除額)× 1/2 = 退職所得の金額」

 

収入金額とは、退職の際の額面に当たります。

※勤続年数が5年以下の法人役員については、1/2を乗じません。

 

 

 

■退職所得控除額

退職金には、勤続年数に応じた控除があります。

退職所得控除額は次の計算で求められます。

 

・勤続年数が20年以下の場合

退職所得控除額 = 40万円 × 勤続年数(最低80万円)

 

・勤続年数が20年を超える場合

退職所得控除額 = 70万円×(勤続年数-20年)+800万円

 

 

[例]勤続35年で、3,000万円の退職金を受け取った場合

 

・退職所得控除額 = 70万円×(勤続年数-20年)+800万円

→              = 70万円×(35年 - 20年)+800万円

= 70万円×(35年 - 20年)+800万円

= 1,850万円

 

 

・退職所得の金額 = (収入金額 - 退職所得控除額)× 1/2

= (3,000万円 - 1,850万円)× 1/2

= (3,000万円 - 1,850万円)× 1/2

= 575万円

 

求められた575万円に対して税率が掛かることとなります。

 

税率は以下の表のとおりです。

 

<所得税の速算表>

190万円以下・・・税率 5%(控除額:0円)

190万円超~330万円以下・・・税率 10%(控除額:97,500円)

330万円超~695万円以下・・・税率 20%(控除額:427,500円)

695万円超~900万円以下・・・税率 23%(控除額:636,000円)

900万円超~1,800万円以下・・・税率 33%(控除額:1,536,000円)

1,800万円超・・・税率 40%(控除額:2,796,000円)

Q耐用年数
A

1 耐用年数とは

2 耐用年数の例

3 その他の製品寿命を表すもの

 

 

 

■耐用年数とは

減価償却費を計算する際の基準となる年数のことで、機械の設備や建物、船舶などの固定資産の取得原価を費用配分する期間のことです。

 

その対象物が利用に耐えられる年数のことで、効用が持続する年数のことです。

 

 

■耐用年数の例

製品の耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令で定められています。

定められている耐用年数の一例は次の通りです。

 

[ 機械設備の耐用年数 ]

・食料品製造業用設備:耐用年数10年

・家具又は装備品製造業用設備:耐用年数11年

・ゴム製品製造業用設備:耐用年数9年

・業務用機械器具の製造業用設備:耐用年数7年

・情報通信機械器具製造業用設備:耐用年数8年

・農業用設備:耐用年数9年

・林業用設備:耐用年数5年

・熱供給業用設備:耐用年数17年

・放送業用設備:耐用年数6年

・飲食料品小売業用設備:耐用年数9年

・宿泊業用設備:耐用年数10年

・飲食店業用設備:耐用年数8年

・自動車整備業用設備:耐用年数15年

 

[ 工具の耐用年数 ]

・切削工具:耐用年数2年

・治具及び取り付け工具:耐用年数3年

 

[ 建物附属設備の耐用年数 ]

・店用簡易設備:耐用年数3年

・給排水・衛生設備、ガス設備:耐用年数15年

・エレベーター:耐用年数15年

・エスカレーター:耐用年数17年

 

 

※中古車の耐用年数については、次のようになります。

新品の乗用車の耐用年数が6年、購入した中古車が4年落ちのものだった場合。

→6年 – 4年 が耐用年数となります。

 

 

 

■その他の製品寿命を表すもの

製品寿命を表すものには、「無償保証期間」、「耐用年数」、「耐用寿命」、「耐用期間」などがあります。

 

[無償保証期間]

製品にメーカー責任である可能性のある故障が生じた場合、無償修理に応じる期間のこと。

 

 

[耐用年数]

税法上の考え方に基づくもので、減価償却資産の耐用年数等に関する省令によって定められたもの。

 

 

[耐用寿命]

物理的、経済的などの条件の下、当該機器が使用できなくなる期間のこと。

 

 

[耐用期間]

薬事法上で使用する用語で、機器の信頼性・安全性が目標値を維持できなくなる予想される耐用寿命のこと。

Q棚卸資産
A

1 棚卸資産とは

2 棚卸資産の評価基準

 

 

■棚卸資産とは

棚卸資産とは、販売または一般管理活動を行うために保有している資産をいい、販売するもので収益なるもので、一般に「在庫」と呼ばれているものです。

 

これは、貸借対照表(B/S)において、借方項目である「資産」の「流動資産」の中に表示されます。

 

棚卸資産はその資産が売れて初めて現金に変わります。棚卸資産は売れるかどうかで大きく会社のキャッシュフローに影響を与えるもので、棚卸資産が増加することでキャッシュフロー面でマイナスの効果となり、減少することでキャッシュフロー面でプラスの効果が与えられます。

 

棚卸資産には、商品、製品、半製品、仕掛品、原材料、消耗品などが該当し、有価証券や山林は含まれません。

 

商品・・・取引先から仕入れた完成品で、そのまま販売出来るもの。

製品・・・自社で生産した完成品で、販売出来る状態にあるもの。

原材料・・・製造などを行うために、取引先から仕入れた原材料の在庫のこと。

半製品・・・生産途中の未完成品。完成前の状態ですが、そのまま販売出来るもの。

仕掛品・・・生産途中の未完成品。そのままでは販売できないもの

貯蔵品・・・荷造用品や事務用消耗品、工場用消耗品、燃料などまだ使用していないもの。

 

 

 

■棚卸資産の評価基準

棚卸資産の評価基準には、大きく「原価法」と「低価法」という基準があります。

 

[原価法]

原価法とは、棚卸資産を「取得時の原価」で評価する方法です。

(※棚卸資産に大きな含み損が出た場合には、低価法での評価が要求されます)

 

 

[低価法]

低価法とは、棚卸資産の取得原価と時価を比較し、どちらか低い方の価格で評価する方法です。

低価法を適用した場合は、次の期首に振り戻しの処理が必要となります。

 

 

Q単式簿記
A

1 単式簿記とは

2 単式簿記の特徴

複式簿記と単式簿記の違い

 

 

 

■単式簿記とは

単式簿記は、1回の取引において、1つの科目にしぼって記録する簿記の方法です。

 

銀行の預金通帳や家計簿が単式簿記を用いられており、「繰越 + 収入 - 支出 = 残高」といった情報で記録されます。

 

簿記には単式簿記の他に複式簿記という方法があり、単式簿記では複式簿記の「現金」に該当する部分を扱います。

 

 

 

■単式簿記の特徴

日々の入ってきたお金、出ていったお金を記録し、現金残高を確認できるものが単式簿記です。

記帳する際には現金(1つの科目)のみを扱うので、比較的簡単に記帳を行うことが出来ます。

 

単式簿記は現金の流れを確認することが出来、現金がいくら残っているのか把握することが出来るという特徴があります。しかし、現金の残高しかわからないので、何にどのくらいかかったのか、現金の増減に関する理由を知るには複式簿記の方が適しています。

 

 

■複式簿記と単式簿記の違い

簿記には、一般的に「単式簿記」と「複式簿記」と呼ばれる2種類があります。複式簿記と単式簿記の違いについて以下に記載します。

 

[単式簿記]

単式簿記は複式簿記と異なり、取引は1科目だけ記述する簿記の方法です。

記帳の際には、次のように記録します。

 

例:1月10日に、30,000円の収入があった場合

→収入の欄に、「1月10日 現金 30,000円」と記録

 

 

例:1月30日に、家賃として100,000円の支出があった場合

→支出の欄に、「1月30日 家賃 100,000円」と記録

 

単純な記録方法なので、帳簿が付けやすいというメリットがあります。

 

 

[複式簿記]

単式簿記に比べ、専門性が必要とな簿記の方法です。複式簿記で帳簿を付けることによって、お金の流れがよくわかるようになります。

 

例:1月10日に、30,000円の収入があった場合

→「1月10日 現金 30,000円  売上 30,000円」と記録

 

 

例:1月30日に、家賃として100,000円の支出があった場合

→「1月30日 家賃 100,000円  現金 100,000円」と記録

 

複式簿記では2つの情報を記載する為、単式簿記よりは難しくなりますが、お金の流れが把握できる方法です。

Q中間申告
A

1 中間申告とは

2 中間申告を行わない場合

3 中間申告の例

 

 

 

■中間申告とは

法人税の中間申告とは、前期に納めた法人税額の半分を、年度途中に国に支払う制度のことをいいます。一般的には、前年納税額の半額が納付予定額となります。

 

「一年分の消費税額をまとめて納めることが出来ない」といった状況になることを避けるためにも、分納のかたちで制度が設計されています。

 

このように、納税する者に対して税金を納めやすくし、納税額を確保するという目的があります。

 

 

法人税の中間申告は、前年度の法人税の納付金額が20万円を超えた場合に行う必要があり、事業開始日より6ヶ月を経過した日より、2ヶ月以内に支払うものと定められています。

 

前年度の法人税の納付金額が20万円以内の場合には、予定納税額はその半分である10万以下となるので、中間申告の手続きは必要ありません。

 

仮決算による中間申告の場合には、中間納付税額が10万円以下の場合でも中間申告の手続きが必要となります。

 

 

 

■中間申告を行わない場合

前年度の法人税の納付金額が20万円以内であれば、中間申告は不要となります。

 

中間申告の義務があり、予定納税を行わず、中間申告を行わずに放置していると前年実績の予定納税額による申告があったものとして、督促や延滞税等の計算がなされます。

 

事業開始日より6ヶ月を経過した日より、2ヶ月以内が申告期限と定められている為、申告期限に注意が必要です。

 

 

 

■中間申告の例

中間申告の例として、事業開始日が3月1日で、前期に納めた法人税額が50万円の場合を見てみます。

 

申告期限は「事業開始日より6ヶ月を経過した日より、2ヶ月以内」なので、9月1日から10月末日までに中間申告を行う必要があります。

 

その申告期限内に、前期に納めた法人税額の半金である25万円を支払います。

 

Q中小企業者等の少額減価償却資産
A

1 中小企業者等の少額減価償却資産とは

2 取得価額の損金算入制度

3 少額減価償却資産の特例

 

 

 

■中小企業者等の少額減価償却資産とは

中小企業者等の少額減価償却資産とは、取得価額が30万円に満たない減価償却資産のことをいいます。

 

通常、固定資産は「減価償却費」として損金計上されます。

しかし、少額のものに対しては、取得時にその取得価額の全額を即時償却することが認められています。

※中小企業者等の少額減価償却資産の損金算入は、青色申告書を提出する中小企業者等のみが適用されます。

 

 

 

■取得価額の損金算入制度

中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入制度では、取得価額と償却方法は次のように定めされています。

[取得価額が30万円未満]

→全額を損金算入出来ます。(上限:合計300万円まで)

 

[取得価額が20万円未満]

→3年間で均等償却します。(残存価額無し)

 

 

[取得価額が10万円未満]

→全額を損金算入出来ます。

 

 

■少額減価償却資産の特例

平成15年4月1日から平成26年3月31日までの間に取得した価額が30万円に満たない減価償却資産を事業の用に供した場合に、一定の要件でその取得価額に相当する金額をその年の損金とすることが出来る、「少額減価償却資産の特例」というものがあります。

 

少額減価償却資産の特例は、少額減価償却資産と同様、購入しただけではなく実際に事業において使用していなければ認められません。

 

少額減価償却資産の特例の対象となるものは、その取得価額が30万円に満たない減価償却資産で、新品・中古のどちらも対象となります。例えばパソコンや、車両、ソフトウェアなど適用対象物となります。

 

 

また、少額減価償却資産の特例には1年あたりの合計額に限度額が設けられています。取得価額の合計額は「300万円まで」となり、その金額までが適用されます。

 

例えば、取得金額が22万円のパソコンを15台購入し、事業で使用した場合に、このうちの13台分が少額減価償却資産の特例として適用され、その事業年度において損金として計上することが出来ます。

Q低額譲渡
A

1 低額譲渡とは

2 低額譲渡に該当するケース

3 低額譲渡の4つの種類

 

 

■低額譲渡とは

低額譲渡とは、法人が資産を著しく低い価格で譲渡した場合の譲渡のことをいいます。

 

例えば1億円の土地を100万円の価格を付けたとします。

しかし、通常であれば時価で販売する為、こうした金額設定は著しく低い価格設定であることがわかります。

 

 

 

■低額譲渡に該当するケース

次のような資産の譲渡対価の場合、低額譲渡に該当します。

[棚卸資産以外]

時価の50%に相当する金額未満の場合。

 

[棚卸資産]

仕入価格又は時価の50%に相当する金額未満の場合。

 

 

 

■低額譲渡の4つの種類

低額譲渡は、「個人から個人」、「個人から法人」、「法人から個人」、「法人から法人」の4つの種類に分類することが出来ます。

 

①「個人から個人への低額譲渡」

資産を売却する売り手は、売却金額(譲渡価額)が収入となります。

その財産の取得費などを差し引いた所得に対し、所得税がかかります。

 

著しく低い価額で財産の譲渡を受けた買い手は、時価と売買価格の差額に対して贈与税がかかります。

 

 

②「個人から法人への低額譲渡」

財産の受け取り側も、与える側方も、財産を路線価ではなく時価で税金計算されます。

 

売り手である個人が、財産を所得税法上の時価の2分の1未満で売った場合には「みなし譲渡所得課税」がかかります。

財産を著しく低い価額で買う買い手側の法人には、法人税がかかります。

 

 

③「法人から個人への低額譲渡」

売り手側の法人は、財産の売却価格に関わらず財産を時価で売却したとして法人税がかかります。

 

買い手側の個人には、時価との差額に対して所得税がかかります。

法人と個人間に、従業員や役員といった雇用関係等があれば「給与所得」となり、雇用関係がない場合は「一時所得」となります。

 

 

④「法人から法人への低額譲渡」

売り手側の法人は、財産の売却価格に関わらず財産を時価で売却したとして法人税がかかります。

一方、買い手側の法人は、財産を時価で購入したこととなり、受贈益として法人税がかかります。

 

 

Q伝票
A

1 伝票とは

2 伝票の5つの種類

3 伝票に記載する4つの必須情報

 

 

 

■伝票とは

取引が発生すると、仕訳も発生します。その仕訳をまとめたものを仕訳帳と呼び、この仕訳帳の代わりとして使われるものが伝票です。

 

伝票は、取引において「入金の取引」、「出金の取引」など、取引によって複数の種類があり、帳簿への記帳作業を効率化する経理手段です。

 

 

 

■伝票の5つの種類

伝票には次の5つの種類があります。

 

・入金伝票

・出金伝票

・売上伝票

・仕入伝票

・振替伝票

 

これら5つの伝票を見ることで、総勘定元帳が出来上がります。

 

それぞれ次のような特徴を持っています。

 

[入金伝票]

→入金伝票は、現金が入ってきた時に記入します。

 

[出金伝票]

→入金伝票とは逆に、支出があった時に記入するのが出金伝票です。

 

 

[売上伝票]

→商品など販売し、売上が上がった時に記入します。

 

 

[仕入伝票]

→仕入伝票は、商品を仕入れた時に記入する伝票です。

 

 

[振替伝票]

→振替伝票は、「入金伝票」、「出金伝票」、「売上伝票」、「仕入伝票」以外の取引が発生した時に記入する伝票です。

小切手を使った支払いや入金、手形の決済を行う時などに使います。

 

 

 

■伝票に記載する4つの必須情報

伝票には、「いつ」、「何を」、「いくら」、「どうした」といった情報を最低限入れる必要があります。

 

・日付

・現金(入金伝票)、仕入「仕入伝票」

・金額

・入金された(入金伝票)、仕入れた(仕入伝票)

 

これらの4つの必須情報を入れることによって、元帳転記が完成します。

 

会計伝票への記入を間違えてしまうと、すべてを間違えてしまうことになりますので、記入は慎重に、確実に行なわなければなりません。

 

これらの情報を伝票に入れることで、取引の日付や取引の内容、取引金額など、具体的に記録することが出来、誰が見ても分かりやすい伝票を作成することが出来ます。

 

 

Q特別償却
A

1 特別償却とは

2 2種類の特別償却

3 租税特別措置法で認められている特別償却制度の例

 

 

 

■特別償却とは

「特別償却」とは、租税特別措置法に規定するもので、一定の場合に特例的に、通常よりも償却限度額を大きくすることができるというものです。

 

特別償却でない、定額法や定率法で計算する通常の減価償却のことを「普通償却」といいます。

 

特別償却は、普通償却のみの場合よりも損金の額に算入する時期を早め、法人税の支払いを繰延べる効果があります。

 

取得した事業年度の減価償却費は、通常の事業年度よりも多く損金算入(計上)することが出来るので、その期に納付する法人税額が少なくなります。

 

 

特別償却の注意点としては、全体の減償却費の大きさには変わりはなく、2年目以後の減価償却費を1年目に取得していることとなり、特別償却を行うと2年目以後の償却費は減少します。非課税の効果などは無く、課税が繰り延べられるという効果があります。

 

 

 

■2種類の特別償却

特別償却には、適用項目によって以下の2種類が存在します。

 

・特別償却

普通償却に加え、取得価格の一部を、一時に償却することを認める制度。

 

償却限度額 = 普通償却限度額+特別償却限度額

(※特別償却限度額 = 取得価額 × 一定率)

 

 

・割増償却

普通償却額を、一定期間割増して償却できる制度。

 

どちらの償却制度も、一定の減価償却資産について早期の償却を認め、損金算入時期を繰り上げることで課税の繰延べを図るものです。

 

 

■租税特別措置法で認められている特別償却制度の例

特別償却制度の例として、次のようなものがあります。

 

・中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却

・事業革新設備等の特別償却

・事業基盤強化設備を取得した場合の特別償却

・商業施設等の特別償却

・特定の拠点地区における産業業務施設の特別償却

・優良賃貸住宅等の割増償却

・倉庫用建物等の割増償却

 

 

Q年末調整
A

1 年末調整とは

2 年末調整の対象に「なる人」、「ならない人」

3 年末調整を行い、確定申告もしたほうが良いケース

4 年末調整の控除の種類

 

 

 

■年末調整とは

年末調整とは、1年間の給与総額が確定する年末に、雇用主が従業員の一年間の給与から税金正しく計算し、納税を行う仕組みのことをいいます。

 

確定申告は個人が自分で収入や経費、所得や税金の計算をして納税をしますが、会社員は自分で所得税の計算を行う必要がなく、給与や報酬の支払者が計算し、代わりに税務署に提出します。

 

年末になると所得税額が確定しますので、所得税を多く支払いすぎているかがわかります。

所得税を多く支払いすぎている場合は差額が戻り、逆に不足していれば追加で所得税を支払います。

 

こうした所得税金額の調整を行う為に、「年末調整」が行われます。

 

 

■年末調整の対象に「なる人」、「ならない人」

年末調整の対象になる人と、ならない人は次のようになります。

 

[ 年末調整の対象に「ならない人」 ]

・給与所得が2,000万円を超えた人

・災害減免法で、所得税の徴収に関して猶予等を受けた人

 

 

[ 年末調整の対象に「なる人」 ]

年末調整の対象に「ならない人」 に当てはまらない人で、年末まで勤務している給与所得者の全ての人が対象となります。

 

 

 

■年末調整を行い、確定申告もしたほうが良いケース

会社員や公務員なら年末調整で済む人がほとんどですが、確定申告をすることで得になるケースの一例を以下に記載します。

 

・給与年収が2千万円を超える人。

・支払った医療費が高額で、医療費控除を受けたい人。

・ふるさと納税を行い、寄附金控除を受けたい人。

・家を購入して1年目、住宅ローン控除を初めて受けるという人で、2年目以降は年末調整で手続きを行う人。

 

 

 

■年末調整の控除の種類

年末調整では、所得税の控除を受けることができ、その一例を以下に記載します。

 

・給与所得控除

→給与所得者が受けられる控除です。控除額は最低でも65万円です。

 

 

・配偶者控除

→配偶者所得が年間38万円に満たない場合にで受けられる控除です。控除額は38万円~48万円です。

 

 

・扶養控除

→所得税法上の扶養者がいる人が受けられる控除です。控除額は38万円~58万円です。

 

 

・基礎控除

→条件に関係なく受けられる控除です。控除額は38万円です。

 

 

・社会保険料控除

→社会保険料を支払っている場合、受けられる控除です。

 

 

・生命保険料控除

→支払っている生命保険料に対して受けられる控除です。

 

 

 

Q納期の特例
A

1 納期の特例とは

2 納期の特例が適用される要件

3 納期の特例の注意点

 

 

 

■納期の特例とは

源泉徴収税の納付は、通常は給与などを支払った月の翌月10日までに所轄の税務署に行う必要があります。

 

そもそも源泉徴収制度は、年度末にまとめて納税額を徴収すると、納税者の負担が大きくなってしまう為、給与を支払う際に天引きして源泉徴収を行い、手続きの簡素化を図った制度です。

 

しかし、半年分の源泉徴収した所得税を一括で納めることができる特例があり、そのことを「納期の特例」と呼びます。

 

 

「納期の特例」の対象になる所得については、次の2つです。

 

・給与や退職金から源泉徴収を行った、所得税や復興特別所得税

・税理士、弁護士、司法書士などの一定の報酬から源泉徴収を行った所得税や復興特別所得税

 

 

「納期の特例」を受けた場合の納付期限は、以下のように定められています。

・1月~6月に発生した支払いに対する源泉所得税の納付期限:7月10日まで

・7月~12月に発生した支払いに対する源泉所得税の納付期限:翌年の1月20日まで

 

 

■納期の特例が適用される要件

納期の特例を受ける要件として、次の要件を満たしている必要があります。

 

「給与を支給する人数が常時10人に満たない場合事業主であること」

 

納期の特例の適用を受けるためには、給与等の支払を行う事務所などの所在地を所轄する税務署に「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出します。

 

 

 

■納期の特例の注意点

納期の特例によって、源泉所得税の納付が通常年に12回必要なところ、半年に1回に減るので手間が省ける点もメリットとなります。

 

年間12回の納付が、2回になることで注意しなくてはいけないポイントが出てきます。

 

それは、年間で12回納付を行うよりも、「1回の納付額が上がる」という点です。その為、資金繰りに注意する必要があります。

 

Q配当控除
A

1 配当控除とは

2 配当控除の対象外になるもの

3 配当金に係る税金の納税方法

 

 

 

■配当控除とは

一定の配当所得がある場合、受けることができる税額控除のことを配当控除といいます。

配当の原資となる法人の利益に対して、法人税が課せられます。その配当原資を株主に配当する際に、

所得税と住民税が源泉徴収されます。

 

確定申告することによって、配当にかかる税金を低く抑えることができるものです。

 

配当所得とは、法人から受ける上場株式の配当や、非上場株式の配当、剰余金の分配利益などの所得をいいます。

 

 

配当控除額は、「1,000万円以下の場合」、「配当所得以外の課税所得が1,000万円を超える場合」、「配当所得を加えると課税所得が1,000万円を超える場合」で計算方法が異なります。

 

[ 課税所得が1,000万円以下の場合 ]

控除額は、配当所得の金額 × 10%となります。

 

[ 配当所得以外の課税所得が1,000万円を超える場合 ]

控除額は、配当所得の金額 × 5%となります。

 

[ 配当所得を加えると課税所得が1,000万円を超える場合 ]

控除額は、1,000万円以下の部分の配当所得の金額 × 10% +1,000万円を超える部分の配当所得の金額 × 5%です。

 

 

 

■配当控除の対象外になるもの

配当控除の対象外となるものの一例を以下に記載します。

 

・外国法人から受ける配当等

・私募公社債等運用投資信託などの収益の分配に係る配当等

・基金利息

 

 

 

■配当金に係る税金の納税方法

配当金に課税される税金には、3種類の納税方法があります。

 

1:申告不要制度

確定申告を行わず、源泉徴収のみで完結させるもの。

 

2:総合課税制度

配当以外の他の所得と合算し、所得税を計算する方法。

この場合、配当控除の規定が適用されます。

 

3:申告分離課税制度

他の所得との合算は行わず、上場株式等の損失との損益通算をすることができる方法。

 

 

Q配当所得配当所得
A

1 配当所得とは

2 配当所得の納税方法

3 個人の所得の種類

 

 

 

■配当所得とは

配当所得は、10種類ある課税所得の区分の内の一つで、法人から受ける剰余金の配当利益、株、投資信託によって受け取る分配金といった配当により生じる所得のことをいいます。

 

利子所得や不動産所得と同様、資産性所得に該当します。

 

収入金額から負債の利子を差引いた分が配当所得の所得金額になります。

 

配当所得には、主に「株式による配当所得」と「投資信託による配当所得」の2つが挙げられます。

 

 

[株式による配当所得]

法人から受け取る利益の配当、剰余金の分配により生じる所得のことです。

※公益法人や、人格のない社団などは配当を分配する法人としては認められていません。

 

 

[投資信託による配当所得]

投資信託の分配金から生じる所得のことです。

普通分配金の分が、「配当所得」にあたります。

特別分配金は性質上元本の払戻しともいえるので、非課税となっています。

※国債や社債等が運用対象で、株式を一切組み入れていない「公社債投資信託」は除外されます。

 

 

 

■配当所得の納税方法

納税の方法は「源泉徴収」、「総合課税」、「申告分離課税」という3種類の方法があり、一番良い方法を選んで納税出来るのが特徴的です。

 

 

[源泉徴収]

もっとも一般的な方法です。配当金からは所得税等が源泉徴収されています。

納税の手続きが必要なく、配当を受け取った段階で納税が完了しています。

 

 

[総合課税による配当控除]

確定申告を行い、配当控除を利用することによって、他の所得と合算し税率が下がる可能性があります。

所得が1000万円以下の場合は、配当所得に関して税率が10%となります。

また、投資信託の収益に係る配当所得に関しては税率5%です。

 

 

[申告分離課税]

分離課税は総合課税と異なり、他の所得と合算されません。「申告分離課税」とは「総合課税」と対をなし、独立して税率がかかる所得です。

 

 

 

■個人の所得の種類

個人の所得の種類に関しては、以下の10種類に分類されます。

・配当所得

・利子所得

・不動産所得

・雑所得

・給与所得

・退職所得

・山林所得

・譲渡所得

・一時所得

・事業所

Q発生主義
A

1 発生主義とは

2 発生主義と現金主義

3 申告の基本は発生主義

 

 

 

■発生主義とは

発生主義とは会計原則の1つで、現金の収入、支出に関係無く、収入や支出の事実が確定した時点の日付で帳簿をつけるものです。

 

その為、発生主義会計を行うことによって、正しい期間業績の把握が可能となります。

 

 

 

■発生主義と現金主義

収益と費用の会計処理の違いによって、発生主義と現金主義という会計の違いが出てきます。

 

[発生主義]

→収入や支出の事実が確定した時点の日付で、帳簿をつける方法です。例えば、商品の受取りを行った際に、その商品の代金を支払っていなくても、その時点で生じた取引の記帳を行います。

 

現金の出入りに関係なく、取引が生じた時点が基準となります。

 

発生主義を採用し、複式簿記を行うことによって青色申告特別控除の優遇を受けることが出来るようになります。

 

 

 

[現金主義]

発生主義とは異なり、現金の収入、支出が生じた時点の日付で帳簿をつけます。例えば、商品を受け取った時点では記帳は行わず、現金の支払いが発生した時点で取引の記帳を行います。

 

現金の出入りが取引の基準となる方法です。現金主義では確定申告の時に青色申告特別控除の優遇を受けることはできません。

 

当月にどれだけ利益が出たか会計上把握するには、発生主義会計の方が妥当な為に、原則的発生主義を会計方法として採用されています。

 

 

 

■申告の基本は発生主義

青色申告であっても、白色申告であっても基本は発生主義が採用されます。

 

現金主義が採用されるのは、青色申告で一定の条件を満たした場合に限ります。

 

・青色申告10万円控除(現金式)

→上記の場合は、現金主義による記帳が認められます。

 

 

発生主義ではなく、現金主義での記帳を行いたい場合には、次の3つの条件を満たすことで現金主義による帳簿付けを行えます。

 

・申告は青色申告で行うこと。

・小規模事業者(前々年の合計所得が300万円以下)であること。

・事前に、「現金主義による所得計算の特例を受けることの届出書」を税務署に届出していること。

 

これらの条件を満たすことで現金主義が認められます。

Q非課税所得
A

1 非課税所得とは

2 非課税所得に該当するもの

3 所得区分にない「副業」

 

 

 

■非課税所得とは

非課税所得とは、儲けではあるけれど、社会政策上、課税技術上、国民感情などの見地によって所得税がかからない所得のことをいいます。

 

この非課税所得は、原則の申告手続をしなくても課税の対象にならないようになっています。

 

 

■非課税所得に該当するもの

非課税所得には、以下のようなものがあります。

 

・保険など

→健康保健、国民健康保健といった保険給付。

 

・年金など

→遺族年金、増加恩給、遺族恩給、障害年金、傷病賜金など。普通恩給や一時恩給には課税がなされます。

 

・保険金など

→害などに対して受ける損害保険金、損害賠償金、見舞金など。

 

・生活用品の売却など

→家具や衣服など生活用品の売却による所得など。貴金属や骨とう、宝石において、1個又は1組の価額が30万円を超えるものは課税対象となります。

 

・給与所得など

→会社員の通勤手当や旅費、転勤にかかる費用など。会社員の通勤手当は、1月の間で10万円までが非課税所得になり、それを超えたものは給与所得として課税対象となります。

 

・貯蓄を奨励するもの

→勤労者財産形成住宅貯蓄の利子所得など

 

・利子所得など

→住宅財形貯蓄、年金財形貯蓄の利子について2つの元本合計額が550万円までが非課税所得の対象となります。

 

・当選金など

→宝くじや、サッカーくじなどの払戻金。外国の宝くじ当選金は課税されます。

 

 

 

■所得区分にない「副業」

個人の所得の種類に関しては、以下の10種類に分類されます。

・配当所得

・利子所得

・不動産所得

・雑所得

・給与所得

・退職所得

・山林所得

・譲渡所得

・一時所得

・事業所

 

この中に副業という所得の区分はないので、その所得の区分を確認し、課税するのが適当でない所得を把握することが大切です。

Q複式簿記
A

1 複式簿記とは

2 仕訳の理解が重要

3 複式簿記と単式簿記の違い

 

 

 

 

■複式簿記とは

複式簿記は帳簿に記録する方法の1つで、「複式」という名称の通り、取引を複数の科目で記載するものです。

帳簿は、お金の出し入れがわかるように記録するものです。

 

簿記を行うのは、「経営状況(数字)を明らかにする」、「財政状態の記録を行う」という目的があるからです。

 

簿記により、どれだけ企業に儲け(利益)が出ているのか、どのくらいの資金が集まり、どのような資産を運営しているのかが見えるようになります。

 

その簿記の方法の1つである複式簿記では、2つの情報を記録することになります。

2つの情報を記録することによって、現金残高だけでなく、どのような取引で、お金の出し入れがあったのか把握することが出来ます。

 

この2つの情報は、借方(かりかた)、貸方(かしかた)という科目に分けて記帳します。

 

 

 

■仕訳の理解が重要

帳簿に記録する原因となる「取引」には、「資産」、「負債」、「資本」、「収益」、「費用」の5つの変動によって現れます。

 

「資産」:現金、預金、売掛金など

「負債」:預り金や未払い費用など

「資本」:資本金や資本準備金など

「収益」:売上、受取利息、受取配当金など

「費用」:仕入高、給料手当、退職金など

 

そして、取引が発生した後、複式簿記で帳簿に記録する際に「借方(かりかた)」と「貸方(かしかた)」という2つの取引の仕分けに分け、記帳を行います。

 

複式簿記を行うにはこの「借方」と「貸方」の2つの情報が必須なので、仕分について理解しておくことが重要となります。借方、貸方には次のようなルールが定められています。

 

[借方(左側)に記入する場合]

・資産が増加した時

・負債が減少した時

・資本が減少した時

・費用が生じた時

 

[貸方(右側)に記入する場合]

・資産が減少した時

・負債が増加した時

・資本が増加した時

・収益が生じた時

 

 

 

■複式簿記と単式簿記の違い

簿記には、一般的に「単式簿記」と「複式簿記」と呼ばれる2種類があります。複式簿記と単式簿記の違いについて以下に記載します。

 

[単式簿記]

単式簿記は複式簿記と異なり、取引は1科目だけ記述する簿記の方法です。

記帳の際には、次のように記録します。

 

例:1月10日に、30,000円の収入があった場合

→収入の欄に、「1月10日 現金 30,000円」と記録

 

 

例:1月30日に、家賃として100,000円の支出があった場合

→支出の欄に、「1月30日 家賃 100,000円」と記録

 

単純な記録方法なので、帳簿が付けやすいというメリットがあります。

 

 

[複式簿記]

単式簿記に比べ、専門性が必要とな簿記の方法です。複式簿記で帳簿を付けることによって、お金の流れがよくわかるようになります。

 

例:1月10日に、30,000円の収入があった場合

→「1月10日 現金 30,000円  売上 30,000円」と記録

 

 

例:1月30日に、家賃として100,000円の支出があった場合

→「1月30日 家賃 100,000円  現金 100,000円」と記録

 

複式簿記では2つの情報を記載する為、単式簿記よりは難しくなりますが、お金の流れが把握できる方法です。

 

 

 

Q不動産所得
A

1 不動産所得とは

2 不動産所得について青色申告を行うメリットの一例

3 不動産所得がある人で、確定申告に必要な書類

 

 

 

■不動産所得とは

不動産所得とは、土地、建物といった不動産物件の権利所有者が、権利の貸付を行った際に受け取ることができる賃貸料のことです。

 

10種類ある課税所得の区分の内の一つで、「利子所得、配当所得、雑所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、事業所得」に当てはまらないものを「不動産所得」といいます。

 

不動産所得については、現在会社勤めをしているサラリーマンの場合でも、会社で年末調整を行ってはくれません。

その為、自分で計算を行い、確定申告をする必要があります。

※会社員の場合で年末調整した以外に所得があった場合でも、少額不追求、事務処理簡便化という趣旨から、その金額が20万円に満たない場合、確定申告は必要はありません。

 

 

 

不動産所得は、以下の計算方法で求めることが出来ます。

「不動産所得の金額 = 総収入金額 - 必要経費」

 

 

■不動産所得について青色申告を行うメリットの一例

不動産所得について青色申告を行うメリットには、次のようなものがあります。

 

・「65万円の青色申告特別控除」

青色申告特別控除というもので、課税所得から65万円を差し引くことができます。

 

・「赤字の場合、3年間繰り越し」

不動産所得で赤字が発生した場合、3年間赤字を繰り越すことが出来ます。

大規模な改善工事やリフォームを行った際、赤字が出た場合など役に立ちます。

 

・「専従者給与控除」

事業主の家族を従業員として雇用した場合に、支払った給与を必要経費とし、課税所得から差し引くことができるものです。

 

 

 

 

■不動産所得がある人で、確定申告に必要な書類

不動産所得がある人で、確定申告に必要な書類は次の5点です。

 

①青色申告書「不動産所得用」

②収支内訳書「不動産所得用」

③現金出納帳など収入がわかるもの(通帳や契約書など)

④賃借人の氏名や家賃月額などがわかる資料(賃借期間、敷金、礼金)

⑤通帳や領収書、請求書といった必要経費がわかるもの(銀行振込書、固定資産税領収書、管理費など)

 

 

 

Q法定償却方法
A

1 法定償却方法とは

2 償却方法の選択と届け出

3 各資産における法定償却方法の例

 

 

 

 

■法定償却方法とは

法定償却方法とは、減価償却方法の選択について税務署に届出を提出しなかった法人について適用されるものです。

 

減価償却資産の減価償却方法には、「通常の償却方法」、「特殊な償却方法」の2種類の償却方法があります。

 

税務署に減価償却方法の選択の届出をした法人であれば、法定償却方法と異なる償却方法を選択することができます。

 

通常用いられる減価償却資産の償却方法には、次の2種類があります。

 

償却方法:「定率法」

→毎事業年度、一定の償却率によって計算する方法

 

 

償却方法:「定額法    」

→毎事業年度、同額の償却費を計上する方法

 

 

 

■償却方法の選択と届け出

法人において、減価償却方法にはその区分ごとに、その種類ごとに選択することとなっています。

 

[減価償却資産の償却方法の届出書]

法人が減価償却資産を取得した場合、その事業年度の確定申告書の提出期限までに、選択しようとする評価方法を記載した「減価償却資産の償却方法の届出書」を所轄税務署長に提出が必要です。

 

 

[減価償却資産の償却方法の変更承認申請書]

減価償却方法の変更を行う場合、変更しようとする事業開始の日の前日までに、変更の理由などが記載された「減価償却資産の償却方法の変更承認申請書」を所轄税務署長に提出が必要です。

 

その事業年度終了の日までに、承認或いは却下の処分が無い場合、承認されたものとして取り扱います。

 

 

 

■各資産における法定償却方法の例

各資産において、法定償却方法は次のようになっています。

 

・建物:定額法

 

・建物付属設備:定率法

 

・船舶:定率法

 

・航空機:定率法

 

・生物:定額法

 

・工業用減価償却資産:生産高比例法

 

・鉱業権:生産高比例法

 

・リース資産:リース期間定額法

 

・上記以外の有形減価償却資産:定率法

 

 

※建物は法定償却方法である定額法以外の償却方法は選択することが出来ません。

※上記以外の有形減価償却資産に関して、個人の場合の法定償却方法は定額法となります。

 

Q法定福利費
A

1 法定福利費とは

2 法定福利費の種類

3 社会保険料の負担について

 

 

 

 

■法定福利費とは

法定福利費とは、従業員の福利厚生のため、法律で定められている費用のことで、具体的には社会保険料(広義)を指します。

 

社会保険料を企業と従業員で折半して支払う際に、企業が計上する勘定科目です。

 

法定福利費の一例として、健康保険料、厚生年金保険、雇用保険料などがあり、それらの会社負担分が法定福利費となります。

 

 

 

■法定福利費の種類

狭義の意味での「社会保険・労働保険」と、その他の法定福利費の種類を以下に記載します。

 

[労働保険]

・雇用保険

雇用保険とは、従業員が失業した場合や、育児休業を取得した場合、再就職した場合に、一定の給付を受け取ることが出来る制度です。

 

・労災保険

→労災保険とは、従業員が業務中や、通勤の途中に災害にあった場合、一定の給付を受け取ることが出来る制度です。

 

 

[社会保険]

・健康保険

→健康保険とは、業務上外の負傷や疾病、死亡した場合など、給付を行け取ることが出来る制度です。

被保険者だけではなく、その被扶養者(家族)にも給付が行われるといった特徴があります。

 

・厚生年金保険

→厚生年金保険は、老齢や障害、死亡した場合などに、給付を受け取ることが出来る制度です。

 

・介護保険

→介護保険は、従業員が40歳以上65歳未満の場合、健康保険料と一緒に徴収されるものです。

 

 

[その他の法定福利費]

その他の法定福利費として、次のようなものがあります。

 

・労働基準法上の休業補償

→業務中や、通勤の途中に災害が起こり、休業した場合に労災保険から休業保障給付(休業給付)が支給されます。ただし、支給は休業後4日目以降に行われます。

 

・児童手当拠出金

→児童手当や児童育成事業を行う為の財源として、国に納付しているものを児童手当拠出金といいます。

厚生年金に加入している事業所の事業主から徴収しているものになります。

 

 

 

■社会保険料の負担について

健康保険料、厚生年金保険料は、毎月の給与に同率で保険料がかかり、企業と従業員でそれぞれ半額ずつ負担しています。

 

児童手当拠出金は、全額会社負担となり、40歳以上65歳未満の人は介護保険料も負担します。

 

厚生年金保険料率は、毎年度改定されます。

 

 

Qみなし譲渡
A

 

1 みなし譲渡とは

2 譲渡所得とは

3 みなし譲渡の種類

 

 

■みなし譲渡とは

みなし譲渡とは、本来は課税対象外であるもので、公平を期するために相当な対価で資産の譲渡があったものとみなされるものをいいます。

 

贈与や、著しく低い金額等により個人から法人に資産を移転する行為に対して、みなし譲渡と呼びます。

 

みなし譲渡には、次のようなものが該当事例にあたります。

・個人事業者:棚卸資産その他の事業用資産を、自身の家事に使用した場合

・法人が資産を自社の役員に対し、贈与を行った場合

・限定承認に係る相続

・遺産の代償分割による資産の移転履行や、離婚による財産分与があった場合

 

 

 

■譲渡所得とは

譲渡所得とは、資産の譲渡によって生じる所得のことをいい、みなし譲渡の前提となるものです。

 

譲渡所得は土地や骨董品などを売却した場合に生じるものになります。

 

譲渡所得に課税するのは、資産の値上がり益に対して課税するためと言われています。

 

 

 

■みなし譲渡の種類

みなし譲渡は、原則として個人が資産の譲渡をしたケースにあっては、譲渡所得の計算をする必要があります。

 

しかし、個人以外の以下のケースにおいても、譲渡があったものとみなされることになっています。

 

・法人に対する贈与があった場合

→資産の価額について、譲渡があったものとなります。

 

・法人に対し、時価の2分の1に満たない、低価額の譲渡があった場合

→時価との差額について、譲渡があったものとみなされます。

 

・限定承認に係る相続があった場合

・包括遺贈のうち、限定承認に係る遺贈があった場合

→権利金は、譲渡所得とみなし、課税されます。

 

・借家権消滅の対価の額に相当する借家人の受ける立退料等が生じた場合

→譲渡所得としてみなされます。

 

・遺産の代償分割による資産の移転履行や、離婚による財産分与があった場合

→譲渡所得として取り扱われます。

 

Q役員賞与
A

1 役員賞与とは

2 役員賞与と役員報酬の違い

3 役員への支払いで損金算入されるもの

 

 

 

 

■役員賞与とは

役員賞与とは、取締役や監査役などの役員に支払われる臨時的性格をもつ報酬のことをいい、退職金以外のものを指します。

 

役員報酬は1年に1度金額を決定しますが、役員賞与の金額は決まってはいません。

事業年度末に利益処分案の一環として賞与額の案を作成し、株主総会や社員総会の承認を受け、決定されるものです。

 

 

役員賞与は会社の利益を分配するという概念により、会計上は費用処理されており、税務上は事前確定届出給与または利益連動給与の要件を満たしていない限り損金不算入となります。

 

社員への賞与は経費として損金処理できるので、課税所得の圧縮、節税の効果が期待出来ます。

しかし、同じ「賞与」と付いていても、役員に対する賞与は必ずしも節税になるとは限りません。

 

 

 

■役員賞与と役員報酬の違い

役員とは、法人における取締役や監査役、理事、監事などの役職の人を指します。

役員に支払われる給与のうち、「役員賞与」と「退職金」を除いたものを役員報酬と呼び、これらは損金への算入が認められています。

 

一方、役員賞与のように臨時に支払われる給与については原則損金算入が認められない為、役員賞与分にも課税されることとなります。

 

 

役員報酬は損金算入が認められ、役員賞与が認められないのは旧商法の影響を受けています。

 

役員報酬は業績の良し悪しに関わらず業務執行の対価として支払う「費用」であるという考えに基づいており、役員賞与は業績向上に報いて支給するもの、「利益処分(利益の分配)」であると考えられています。

 

 

 

■役員への支払いで損金算入されるもの

役員への支払いにおいて、損金算入されるものとされないものがあります。

 

損金に算入されるものとして、「定期同額給与」、「事前確定届出給与」、「一定の利益連動給与」の3つがあります。

 

この3つ以外のものは原則損金算入が認められていない為、事前に予定している役員報酬以外の役員への支払いに対しては、課税されます。突然の支払いである役員賞与は、臨時に支払われる給与として、損金算入出来ません。

 

 

 

Q役員報酬
A

1 役員報酬とは

2 役員報酬を損金算入する為に

3 役員報酬のメリット・デメリット

 

 

 

■役員報酬とは

法人における取締役や監査役、理事、監事などの役職の人に対して支払う報酬のことを、役員報酬といいます。

 

役員賞与のように、役員に対して臨時的に支払うものではなく、役員報酬は1年に1度金額を決定し、定期的に毎月支払われるものです。

 

役員に支払われる給与のうち、損金として算入できないものもあり、「役員賞与」と「退職金」を除いたもの(役員報酬)については、原則損金への算入が認められています。

 

 

 

■役員報酬を損金算入する為に

役員へ支払うものについて、損金算入されるものとされないものがあります。

 

損金算入するための要件が大きく3つ定められているので、以下に記載します。

 

・定期同額給与

毎月同じ額を役員に報酬として支払うことで会計上費用と処理し、税務上も費用として認めるとするものです。

この金額は、売上の良し悪しに関わらず毎月一定とし、事業年度開始の日から3か月以内に役員報酬を確定する必要があります。

 

 

・事前確定届出給与

税務署に、「いついつにいくら支払います」と事前に届出を行い、その届出の通りに役員報酬の支払い、記帳が行われれば、税務上も損金として認められるというものです。

 

税務署への提出は、株主総会から1か月以内に行う必要があります。税務署へ届出た通りの日付に、提出した金額と同じ額を必ず支給するという点が重要です。

 

 

・利益連動型給与

利益連動型給与については主に上場企業が該当します。

 

有価証券報告書などに、あらかじめ役員報酬の算定基礎となる指標等を記載し、算定基礎に基づき役員に支払った場合に損金算入が認められるというものです。

 

 

 

■役員報酬のメリット・デメリット

役員報酬のメリットとして、次のようなものがあります。

 

・一定額までは節税とすることが出来ます。

・基本、領収書を取っておく必要がなく、役員報酬として受け取った報酬は自由に使用できます。

 

 

デメリットとして、次のようなものがあります。

・毎月、金額が固定で原則変更できません。(例外的に年1回、事業年度開始から3か月以内であれば可能)

・役員報酬を増やすと、税金や社会保険料も増えます。

 

 

Q約束手形
A

1 約束手形とは

2 約束手形のメリット・デメリット

3 支払期日に注意

 

 

 

■約束手形とは

ある資格や権利を証明する文書のことを総じて「手形」と呼ばれます。

 

約束手形とは一定の日に一定の金額を、振出人が名宛人に対して、手形に記載した金額を支払うことを約束した有価証券のことをいいます。

 

振出人とは支払人のことで、自分の手形を相手に渡す事を「振り出す」といった表現をします。

手形を振り出した人のことを「振出人(支払人))」といいます。

商品を卸す際に、手形を振り出すとします。そうすると、振り出した人が振出人であり、支払人となります。

 

名宛人とは受取人のことです。約束手形を受け取った側の人のことを指します。

名宛人は、約束手形に記載されている支払期日以降、その手形を現金に換金することが出来ます。

商品を販売した際に、100万円の約束手形を受け取ったとすると、受け取った人が名宛人であり、受取人となります。

 

約束手形は、今は現金がないけれど、近い将来に取得する金額から支払いが出来るという場合に利用されます。

 

 

 

■約束手形のメリット・デメリット

約束手形を利用する場合のメリットとデメリットです。

 

[約束手形を利用するメリット]

・大きな金額であっても、用紙1枚で持ち運び出来ます。

 

・取引時に現金が無くても、支払期日までに資金が用意出来ていれば良い為、資金繰りのコントロールがしやすくなります。

 

・支払期日までの間、金利などが発生しません。

 

 

[約束手形を利用するデメメリット]

・約束の期日までに支払いが出来ないことです。支払いが出来ない場合は「不渡り」を出すこととなり、不渡り処分を受けます。1度目の不渡りから6ヶ月以内に2回目の不渡りを出すと、銀行取引の停止、融資が2年間受けられなくなるといった罰則を受け、この状態は事実上の破産と言われています。

 

・約束手形の額面に応じ、印紙税がかかります。

 

 

 

■支払期日に注意

約束手形の支払期日は、基本的には最大120日後までとなっています。

120日後以降を支払期日とするケースもありますが、期日までの期間が長く敬遠されます

 

約束手形を銀行で現金に換金する為には、支払期日の前日までに銀行に手形を持ち込んでおく必要があります。

手形の換金期間は、「支払期日を含む3営業日」と定められているので、手形を受け取った際は早期に銀行に提出しておくことが推奨されています。

 

Q有価証券
A

1 有価証券とは

2 有価証券の分類

3 有価証券の種類

4 有価証券のメリット

 

 

 

■有価証券とは

有価証券とは、財産的価値を表す紙面のことで、財産的価値のある私権を証するものです。広義には、約束手形、小切手、商品券といったものも印紙税法上、有価証券となります。

 

有価証券は、それ自体に財産的価値を持ちます。

 

企業の資金調達の手段として利用されることもあり、一定の単位の売買が出来ることもあって企業の投資対象となるケースも多いです。

 

 

■有価証券の分類

有価証券は、「貨幣証券」、「商品証券」、「資本証券」の3つに分類されます。

 

・貨幣証券

→小切手や約束手形などが含まれます。貨幣に対する請求権を表すものです。

 

・商品証券

→倉荷証券や船荷証券などが含まれます。商品に対して物権的請求権を表すものです。

 

・資本証券

→債権、株式などが含まれます。配当金や利子などに対する請求権を表すものです。

 

 

 

■有価証券の種類

有価証券には様々な種類のものがあります。一例を以下に記載します。

 

・国際証券

・地方債証券

・社債券

・特別の法律により法人の発行する債券

・日本銀行その他の特別の法律により設立された法人の発行する出資証券

・特別の法律により設立された法人の発行する出資証券

・証券投資信託の受益証券

 

 

 

■有価証券のメリット

有価証券は、貨幣証券、商品証券、資本証券などの財産的価値を表す紙面を指します。

この有価証券を利用するメリットとして、大きく次の2つがあります。

 

・小口取引が可能

→取引金額を小口に分けることが出来ます。

 

・譲渡の簡易性

→譲渡が簡易的であるといった利点を持っています。

 

 

Qリース取引
A

1 リース取引とは

2 リース取引の3つの種類

3 リース取引のメリット・デメリット

 

 

■リース取引とは

リース取引とは、設備を導入したいと考えている企業に代わり、リース会社がメーカーなどから設備を購入し、その設備を賃貸することがリース取引です。

 

リース対象となる資産の一例として、「IT関連機器」、「産業・工作用機械」、「車両」、「建物」など様々なものがあります。

 

 

 

■リース取引の3つの種類

リース取引を大きく分けると、「ファイナンス・リース取引」、「オペレーティング・リース取引」の2つの種類があり、ファイナンス・リース取引には「「所有権移転ファイナンス・リース取引」、「所有権移転外ファイナンス・リース取引」の2つに分けることが出来ます。

 

[ファイナンス・リース取引]

→ファイナンス・リース取引とは、お金を借り、借りたお金で設備を購入し、使用しながら返済を行っていくというものです。

 

この取引の特徴として、途中解約は出来ず、購入した設備が故障した場合の費用を使用者が全負担することになります。こうした点から、購入するのと違いがほとんどありません。

 

 

所有権移転ファイナンス・リース取引はリース期間が完了すると、資産を受け取ることが出来ます。

 

所有権移転外ファイナンス・リース取引は、リース期間が完了した後に資産を受け取ることは出来ない取引です。

 

 

[オペレーティング・リース取引]

オペレーティング・リース取引は、リース期間が完了した後、資産は手に入らず、借りていた相手に返却する取引です。

 

 

 

■リース取引のメリット・デメリット

リース取引のメリット、デメリットには次のようなものがあります。

 

[リース取引のメリット]

・設備を導入する際に、リース会社が代わりに購入するので、初期費用を抑えることが出来ます。

・毎月決まった金額の支出の為、資金繰りがし易いです。

・リース会社が所有権を持つ為、実務管理のコストを抑えることが出来ます。

 

 

[リース取引のデメリット]

・リース取引は、原則途中解約を行うことが出来ません。

・リース料を支払い完了した後は返却する為、資産として残せません。

・リース料にはリース会社の利益が含まれるので、メーカー等から直接購入するよりも総額が高くなります。

 

 

Q利子所得
A

1 利子所得とは

2 利子所得の計算方法

3 利子所得として課税される所得の例

4 課税対象から外れる利子所得の例

 

 

 

■利子所得とは

利子所得とは、10種類ある課税所得の区分の内の一つです。

「事業所得、配当所得、不動産所得、雑所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得」に当てはまらないものを「利子所得」といいます。

 

銀行の預貯金や公社債の利子収入、合同運用信託や公社債投資信託の収益の分配に係る金額などが利子所得に当たります。

 

利子所得にかかる税率は一律となっており、「20%(所得税15%+住民税5%)」が利子所得の税率と定められています。

 

 

利子所得とならないものとして、次のようなものがあります。

・役員、退職者、従業員の家族等が預けた勤務先預金の利子

・学校債や組合債等の利子

・会社などに身元保証金としてお金を預けていた場合、それに対する利子

 

 

 

■利子所得の計算方法

実際に受け取る利子金額は所得税が源泉徴収されている為、源泉徴収される前の利子収入が利子所得となります。

利子所得の計算上、控除できる必要経費などはありません。

 

源泉分離課税方式によって税金が徴収される為、確定申告の必要はありません。

 

 

 

 

■利子所得として課税される所得の例

利子所得として課税される所得には、次のようなものがあります。

 

・銀行などの預貯金の利子

・定期預金の利子

・公社債の利子

・公募公社債等運用投資信託の収益分配金

・貸付信託・金銭信託の収益配当金

・抵当証券の利子 など

 

 

 

■課税対象から外れる利子所得の例

非課税となる利子所得の一例を記載します。

 

・子供銀行預金の利子

・納税準備預金の利子

・勤労者財産形成貯蓄の利子非課税制度 など

 

非課税となる利子所得については、源泉徴収の対象外となります。

 

Q旅費交通費
A

1 旅費交通費とは

2 旅費と交通費

3 通勤手当の非課税となる限度額

 

 

 

■旅費交通費とは

業務上の都合から、役員や従業員が会社の業務遂行の為に移動するための費用を管理するための勘定科目をいいます。

 

旅費交通費とはその名称の通り、「旅費」+「交通費」のことを指します。

 

旅費交通費には、電車代、タクシー代、航空券代、宿泊費、日当などが含まれます。

 

 

 

■旅費と交通費

通常、旅費交通費は旅費と交通費を合わせたものをいいますが、次のような使い分けがあります。

 

[ 旅費 ]

遠隔地への移動にかかった費用を指します。交通費だけではなく、宿泊にかかった費用についても含まれます。

 

 

旅費に該当するものの一例を以下に記載します。

 

・電車代、タクシー代、航空運賃、バス代、有料道路通行料金などでかかった出張交通費。

・出張の際の宿泊費用。

・出張でかかった食事費用

・出張手当

 

 

 

[ 交通費 ]

近距離を移動する際にかかった費用を指します。

 

交通費に該当するものの一例を以下に記載します。

 

・通勤にかかる電車代、定期代などの費用。

・電車代、タクシー代、バス代などでかかった費用。

・駐車場でかかった費用。

・有料道路でかかった費用。

 

 

 

■通勤手当の非課税となる限度額

通常の給与に加算して支給する通勤手当ですが、通勤の手段により異なりますが、一定の限度額まで非課税となります。

 

「電車、バス」といった交通機関を利用する場合、通勤手当の金額のうち10万円(1ヶ月当たり)までの金額が非課税の限度額となります。

 

「自家用車、自転車」を利用する場合は、次のような限度額が定められています。

・2km未満 : 全額課税

・2km以上10km未満 : 4,100円まで

・10km以上15km未満 : 6,500円まで

・15km以上25km未満 : 11,300円まで

・25km以上35km未満 : 16,100円まで

・35km以上45km未満 : 20,900円まで

・45km以上 : 24,500円まで

 

 

Q累進課税
A

1 累進課税とは

2 累進課税の特徴

3 課税税率について

 

 

 

■累進課税とは

累進課税とは、累進税率によって税金を課すもので、課税対象となる所得が多くなればなるほど税率が段階的に高くなります。

 

日本で採用されている超過累進課税制度の税率は、5%、10%、20%、23%、33%、40%の6段階に分かれており、所得が多くなるに従って税率が上がります。

 

 

 

■累進課税の特徴

所得の大きさによって税率が変わる課税方式が取られており、大きく累進課税には「単純累進税率方式」と「超過累進税率方式」の2種類に分けられます。

 

「単純累進税率方式」は、一定額以上の所得を得た際、全体に対してより高い率の税率を適用する方式です。

 

「超過累進税率方式」は、所得が一定額以上になった際に超過した分に高い税率が適用される方式で、日本で採用されている課税方式は「超過累進課税制度」です。

 

 

累進課税は高所得になるほど税率が高くなるので、所得の格差を抑える効果があると言われています。

 

 

 

■課税税率について

所得税の税率については次のように定められています。

 

190万円以下・・・税率 5%(控除額:0円)

190万円超~330万円以下・・・税率 10%(控除額:97,500円)

330万円超~695万円以下・・・税率 20%(控除額:427,500円)

695万円超~900万円以下・・・税率 23%(控除額:636,000円)

900万円超~1,800万円以下・・・税率 33%(控除額:1,536,000円)

1,800万円超・・・税率 40%(控除額:2,796,000円)

 

Q割増償却
A

1 割増償却とは

2 割増償却の計算の例

3 特別償却と割増償却

 

 

 

■割増償却とは

割増償却とは、税務上の優遇措置の一つで、減価償却の限度額を超えるものに対して、減価償却費として認める制度です。

 

割増償却については、租税特別措置法において事業ごとに規定されており、割増償却のそれぞれの制度によって一定期間適用を受けることができるのが特徴です。

 

租税特別措置法において定められた事業者、資産のみ対象となり、「農業経営改善計画等を実施する法人」や、「優良賃貸住宅等」、「倉庫用建物等」などが対象として認められています。

 

 

 

■割増償却の計算の例

割増償却の計算の一般例としては、次の式で算出できます。

 

「割増償却 = 普通償却限度額 × 特別償却割合」

 

 

割増償却に様々な種類があり、それぞれの制度によって割合が異なりますので一例を以下に記載します。

 

・「優良賃貸住宅の割増償却」:36%・50%

・「障害者雇用の割増償却    :24%・32%

 

 

 

■特別償却と割増償却

減価償却を考えた時に、通常の償却方法以外に「特別償却」や「割増償却」といった方法があります。

 

「特別償却」は固定資産の取得価額を基礎とします。租税特別措置法に規定するもので、一定の場合に特例的に通常よりも償却限度額を大きくすることができます。

 

 

「割増償却」は通常の償却費を基礎とします。減価償却の限度額以上のものを、減価償却費として認める制度です。

 

 

どちらの償却制度も、一定の減価償却資産について早期の償却を認め、損金算入時期を繰り上げることで課税の繰延べを図るものです。